【4.キャンセル】スピーディーに、正直に、心を込めて
●田原総一朗事務所 秘書・江川綾子さん

田原は好奇心旺盛で、いろんな仕事をしたがるので、スケジュールさえ合えばなるべく受けるようにしています。

ただ、ジャーナリストなので、基本的にCMの仕事はお受けしないことが多く、(ジャーナリストとして)メッセージを伝える機会がないクイズやゲーム番組などは、正直に説明して、先方にご理解いただけるよう努力します。

「断るときは早めに」というのは、入所当時の事務所社長だった母から言われていました。体調を崩して、急きょ講演に行けなくなったときは、すぐにおわびの連絡を入れ、代演者を探したことがあります。自己都合でキャンセルするときは、誠意を尽くします。

お断りするときは、なるべく電話で。先方が不快に思わないよう、気持ちを込めてお話しするようにしています。

【写真左】田原総一朗事務所・江川綾子さん/田原総一朗さんの次女。大手広告代理店に4年ほど勤務し、1993年より現職。普段は事務所に常駐し、出演オファーの受け付けやスケジュールの調整、贈答記録などのデスク業務をこなす。【写真右】田原氏の原稿の締め切りを随時チェック。進み具合を確かめるのも大切な仕事。
【キャンセルの気配り3つのポイント】

●お断りは速やかに
返事を引き延ばした末に断ることが、一番相手に迷惑なこと。スケジュールが調整不能と判断したら、できるだけ早くNGの意思表示をします。
●断る理由は正直に
ジャーナリストとして情報発信できない仕事は受けない。理由を正直に説明することで、再三のオファーの手間を相手にかけさせないように。
●思いを肉声に込める
お断りの言葉はメールだと一方的になり、細かいニュアンスが伝わりにくい。「申し訳ない」という気持ちを肉声に込め、電話で伝えます。