“読み物”のつもりが、自分でも作ってみたくなり……

しかも大多数のレシピは非常に簡単で、15分もあればできるものがほとんど。読んでいるうちに冷蔵庫の中にある野菜を頭に思い浮かべ、おいしそうな写真に釣られて思わずスープを作りたくなってしまった。私がこの本を見て1週間ちょっとで作ったスープは以下の通りだ(カッコ内は、手持ちの材料の都合でアレンジした内容)。

・トマトスープ
・フライパンミネストローネ
・れんこんのごま味噌汁(れんこんの代わりに大根)
・ほうれんそうとじゃがいものスープ
・なすのみじん切りスープ
・蒸したまごのスープ
・茶ぶしの塩バージョン(梅干しと松山揚げを追加)
・じゃがいもの粕汁(酒粕抜き)
・餃子スープ
・さば缶とトマトのカレースープ
・にんじんと白ごまの味噌汁
・ささがきにんじんのスープ

どれも簡単なので、材料と、フタができる鍋さえ用意すれば誰でも作れるはず。冷蔵庫の中にあるものでできて、しかも15分以内で作れる簡単レシピしか試さなかったが、改めて本を見て数えてみたら、思ったより多くて12種類作っていた。

朝でも昼でも夜でもおやつでも

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有賀さんの「note」には、毎日のスープ写真に加え、毎回テーマを決めてスープを作るイベント「スープラボ」の写真も載っており、まさにスープづくし。

作ったスープを食べる時間は、朝だったり、おやつだったり、夜食だったり。実はmiilで有賀さんの写真を見ていたときは「スープって、いつ作って食べればいいものなんだろう?」とちょっと疑問に思っていた。だって、朝はパンに合いそうだけどゆっくり料理をしている時間はないし、夜はごはんに合わせるならばスープより味噌汁だろうし……と。

しかし実際に自分で作ってみると、一日中いつでもいいものだと知ったのが意外だった。簡単なレシピなら平日の朝でも朝食用に作れるし(何なら多めに作り、スープジャーに入れてお弁当にしてもいい)、ボリュームのあるスープなら夕飯のメインディッシュになる。おやつや夜食の代わりに簡単なスープを作るのも、おいしいし体が温まっていいものだ。

野菜不足が解消され、冷蔵庫の野菜ボックスで野菜が無駄にしなびることもなくなった1週間。もうしばらく、『365日のめざましスープ』を見ながら野菜スープ生活を続けていこうと思う。もし、約120種類のレシピをすべて作り尽くしたとしても大丈夫。なぜならこの本のとても良いポイントは、単にレシピを紹介するだけでなく、アレンジの仕方や、スープの組み立て方、考え方を教えてくれるところだから。

『365日のめざましスープ』有賀薫(SBパブリッシング)

朝をかえよう、朝ごはんでかわろう!
1500日、休まず作り続けてわかった、嬉しいアイデア満載


本書では、家族を起こすために朝のスープを作りはじめ4年以上毎朝作り続けてしまったという著者が、朝が来るのが楽しみになる、等身大のアイデアをめいっぱい、お伝えします。レシピも1500点から特におすすめをものをえりすぐって、120以上ご紹介。あるもので応用をきかせるヒントもちりばめているので、レパートリーはさらに増えるでしょう。
平日は簡単に、休日は本格的に。そんなスープ生活をはじめてみませんか?