うちの師匠はホワイトタイガー、でも自分は違う

それからべ瓶さんは、落語に真剣に向き合うことになっていく。鶴瓶師匠のことを、その場にいるだけでみんなの注目を集める人気者、ホワイトタイガーに例えてこう話す。

「うちの師匠は、ホワイトタイガーみたいなものです。弟子になると、鶴瓶一門という目で世の中が見てくれるから、自分もホワイトタイガーのような気持ちになってしまう。でも、もともと違うんですよ。自分はただのトラで、全然白くない。むしろ、まだトラですらない。そこに気付くまで僕は8年ほどかかったという事やと思います」

笑いながら、そう話すべ瓶さん。やはり、ただ者ではなさそうだ。

森 綾(もり・あや)
大阪府大阪市生まれ。スポーツニッポン新聞大阪本社の新聞記者を経てFM802開局時の編成・広報・宣伝のプロデュースを手がける。92年に上京して独立、女性誌を中心にルポ、エッセイ、コラムなどを多数連載。俳優、タレント、作家、アスリート、経営者など様々な分野で活躍する著名人、のべ2000人以上のインタビュー経験をもつ。著書には女性の生き方に関するものが多い。近著は『一流の女(ひと)が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など。http://moriaya.jimdo.com/

ヒダキトモコ
写真家、日本舞台写真家協会会員。幼少期を米国ボストンで過ごす。会社員を経て写真家に転身。現在各種雑誌で表紙・グラビアを撮影中。各種舞台・音楽祭のオフィシャルカメラマン、CD/DVDジャケット写真、アーティスト写真等を担当。また企業広告、ビジネスパーソンの撮影も多数。好きなたべものはお寿司。http://hidaki.weebly.com/

撮影=ヒダキトモコ