5年後の私をイメージして、チャレンジを続ける

家族の強力なサポートもあり、プリンシパルとして多忙な日々を送る西野さんだが、どうしても肉体は加齢していく。自身の3年後、5年後の姿をどう思い描いているのだろう?

「3年後までは、全力で走っていきたいです。5年後には41歳、引退する年齢になるので、引退前には2児の母になっていたいですね」

ノルウェー国立バレエ団には永久契約の制度があり、ダンサーは41歳で定年退職することが決まっている。その後は年金が支給される、いわば公務員のような待遇だ。

「日本ではバレエダンサーって、まだまだ芸術家としても、きちんとした仕事としても認知が足りないと思うんです。新国立劇場バレエ団ができてからだいぶ変わったと思うんですけど、欧米に比べるとやっぱりまだ。ダンサーが給料で生活できるようにしないと。日本に帰ってくると常に思いますね」

では、5年後に引退したら、バレエの指導でもしながら、ゆとりある年金生活に入るのか……というと、ワーカホリックな西野さんに、そんな気持ちはさらさらないようだ。「41歳はまだ若いので、バレエの世界から一度離れたい(笑)」と、いたずらっ子のような笑顔になった。

「メーキャップアーティストの勉強をしたいっていう夢があるんです。メーキャップだったら、自分が今まで舞台で築いてきたメイクのテクニックで、いろんなことをクリエイティブできる。プロにはなれないかもしれないけど、勉強はしたい、チャレンジしたいっていう興味はあります。バレエ指導は41歳でも、50歳でも、いつでもできると思っているので、やっぱり若い間にチャレンジしたいです」