ひとりひとりが「安心して一歩を踏み出せる」環境づくりを担いたい

最近、ダイバーシティというテーマが気になるようになりました。これは、女性活躍という範疇にとどまりません。弊社のようにいくつかの会社が合併して大きくなった企業では、さまざまな文化、さまざまなバックグラウンドをもった人材の力を引き出し、活かし、ひとりひとりがその人らしい活躍ができることがとても重要だと考えるからです。

誰でも新しいことを始めるときには、最初の一歩を踏み出すのが怖いと感じることもあるかもしれません。ですが、私が一番もったいないと思うのは、自分で自分の枠を定めてしまうこと。自分は○○だから、と自分の今のスタイルを守りすぎたり、やったことがないという理由で、せっかく成長するチャンス、充実感を味わえるチャンスを逃してしまったりする場面を目にすることほど、悲しいことはありません。

人は、自分で気づいて掴み取ったものからしか学べない。だからこそ若いメンバーには、いろいろな刺激をシャワーのように浴びてもらいたいと思っています。私はそのときに、あたたかな陽を注ぐ太陽のようであれたらと思います。あたたかくなると服を脱ぐように、新しい一歩を踏み出す人がたくさんでてくるといいな、と。一歩を踏み出せば、必ず人は新しいことに気づき、変化していきます。そしてその変化を、先入観をもたずに受け止めるよう心がけていくことで、多くの人が応援してくれ、活躍するフィールドは無限に広がっていく。私はそう考えていますし、それをサポートする仕組みや育成体系を、まずは自社で整えていきたいと考えています。

●酒井さんのキャリア年表

1997年(25歳) 日本ヒューレット・パッカードに一般職で入社
1999年(27歳) 総合職となり、本格的な営業デビューを果たす
2002年(29歳) マイクロソフト(現日本マイクロソフト)へ転職。/担当プロジェクトがCircle of Excellence(全世界のトップアワード)受賞
2005年(32歳) リクルート(現リクルートホールディングス)に転職。/4つの事業部(進学、人材、美容、IT)を担当、課長、部長職を経験。
2012年(41歳) キーマンズネット事業部で初めて事業責任者となる
2015年(43歳) キーマンズネット事業をアイティメディアに事業譲渡/執行役員営業本部長となる

構成=Top communication 撮影=向井 渉