至福の焼き物、点心。5~6種選べるデザートもうれしい

璃宮特製前菜の盛り合わせ。合鴨肉の梅肉ソース添え、自家製窯焼きチャーシュー、ゆで鶏のネギ生姜ソース添えに、野菜の酢漬けと、八角で風味づけをした花豆。焼き物に定評のある店自慢のチャーシューは必食。

2皿目は、本日の蒸し点心二種。日替わりで供される点心。この日はトビコのせ帆立の蒸し餃子と、海老蒸し餃子。そのままでもしっかりと味がついているが、別添えの自家製辛味噌をつけても美味。

3皿目の本日のスープ。この日は干し貝柱と豆腐のとろみスープ。えのきや絹さやも入り、優しく、ほっこりと温まる。

メイン料理は、オイスターソースと中国醤油を効かせた細切り和牛と彩り野菜の炒め。こちらは月替りで、帆立や白身魚などの海鮮が登場することも。油を控え、軽やかな味わい。

璃宮特製五目入りチャーハン。桂林コースの〆はチャーハンが中心。苦手なものがあれば抜いてもらったり、差額は生じるが別のものに変えるなど、調整してもらえる。

デザートは常時5~6種類。全ての種類はプレートに載せられ、説明してもらいながら選ぶことができる。この日は杏仁豆腐、フレッシュマンゴープリン、タピオカ入りココナッツミルク、キンモクセイのゼリー、洋梨と白キクラゲの薬膳シロップ漬け。なかなか決まらずに悩む人も多いとか。デザートを食べない人はコーヒーか紅茶を。

食後のデザートとは別に、最後に小さな焼き菓子も供される。

「ビジネスランチには中国料理」をテーマに、4回にわたって3軒のお店をご紹介してきた本連載。 リーズナブルなランチだから、気になるお店は、 まずはプライベートで食事に行き、味、雰囲気を体感してみるのもお薦め。 こうした気の利いたお店が一つでも二つでも頭の中にあれば、いざというときにも、 慌てることなくスムーズに計画ができて、幹事の株も上がること間違いなしですよ。

広東名菜 赤坂璃宮 銀座店
東京都中央区銀座6-8-7 交詢ビル5階
電話/03-3569-2882
ランチ/11:30~15:00(L.O.)、日・祝は11:30~16:00(L.O.)
ディナー/17:30~22:00(L.O.)、日・祝は16:00~20:30(L.O.)
年中無休

紹介した平日ランチの桂林コース3500円(税別)。このほか、飲茶コース4500円、桂花コース5500円、料理長おまかせコース8000円(すべて税別)などがある。サービス料10%(平日ランチタイムはサービス料なし)。個室料金は通常1室5000円だが、平日ランチタイムは無料。個室利用を希望する場合は予約時にリクエストを。
鹿野真砂美

ライター。旅行誌などの編集を経てフリー。大好きな食の分野を中心に活動中。dancyu誌での執筆は1998年から。合間で6年ほど編集部にも在籍し、さまざまな食の記事を手がけた。レシピ本の制作にも携わり、最近では「銀座 マルディ グラのストウブ・レシピ」(世界文化社)の文・構成を担当。おいしいものをつくること、食べることが生きがい。
 

撮影=石井雄司