自分にもご褒美を。そして交際費として計上!

【河崎環さんの回答】

義理チョコ騒ぎと理解しつつ、夫のメンツにも関わると考えて、もらった女性が「おっ!」と思うようなセンスのいいお返しを用意してしまうところが、あなたのとても頑張り屋さんなところですねぇ。おそらくサービス精神の旺盛な方なのではないでしょうか。女性はそういうセンスの良さに敏感なものですから、きっと「◯◯さんのお返しって、奥さんセレクトよね。センスのいい奥さんなのね」と伝わっていることと思います。

確かにそういうことに興味のない人からすれば、夫がもらった義理チョコのために妻が素敵なお返しを用意するような努力は「無駄」と見る向きもあるでしょうし、「夫が自分で用意すべきじゃない?」と意見する人もいるでしょう。でも本当のところ、あなたはセンスが良くて、どこでどんな良いものが売られているかも知っている、そういうことが得意な人ですよね。妻なりの家庭経営ブランディング、あるいは外交努力の一環なのですから、そこでむなしくなる必要はなくて、普段夫がお世話になっている職場の皆さんに感謝の気持ちを表す、いわばお中元やお歳暮の延長だと認識すればいいのではないでしょうか。

なんなら、今年もせっかくあなたのセンスの良さでお返しを選ぶのですから、「自分が欲しいと思うほどのもの」を基準に楽しんでセレクトし、自分にもご褒美で1つ買ってしまっては? けっしてバチは当たりませんし、その費目はお中元お歳暮と同じ「交際費」です。

女性回答者プロフィール:河崎環(かわさき・たまき)
フリーライター/コラムニスト。1973年京都生まれ、神奈川育ち。乙女座B型。執筆歴15年。分野は教育・子育て、グローバル政治経済、デザインその他の雑食性。 Webメディア、新聞雑誌、テレビ・ラジオなどにて執筆・出演多数、政府広報誌や行政白書にも参加する。好物は美味いものと美しいもの、刺さる言葉の数々。悩みは加齢に伴うオッサン化問題。

文=本田健、河崎環 イラスト=伊野孝行