女性特有の視点を活かし起業に挑戦!

話を起業に戻そう。シーリグ教授の教え子たちが起業した例は多いが、女性の教え子たちの起業で育児、ソーシャルサービス、ジュエリー分野で成功した3社の例を教えてくれた。

スタンフォード大学を卒業した2児の母であるモーリア・フィンレイは、育児グッズ販売サイト「シトラスレーン」を起業。同社は、2011年にベンチャー・キャピタル(VC)のグレイロック・パートナーズから150万ドル、翌年510万ドルの資金調達を経てニューヨーク証券取引所に上場。14年6月、幼児やシニアケアの「ケア.com」に身売り。いわゆるイグジットに成功した。

「ヒアセイソーシャル」は、インターネットを通じ必要なだけソフトウェアを使える市場開発管理サービスを提供。フェイスブック、ツイッター、リンクトインなどから顧客へのマーケティングが可能だ。同社のCEOは33歳のクララ・シー。彼女は香港出身でスタンフォード大学のコンピュータ・サイエンス修士号を取得後、グーグルやセールズフォースで働き、現在スターバックスの取締役会メンバーでもある。

世界中のデザイナーのジュエリー販売サイト「ボティカ」を起こしたのは同じく30歳代のアビッド・ラリザデ。ロンドンに本社を置くボティカは、これまで650万ドルの資金調達に成功。トルコ出身でパリで育ったラリザデは、スタンフォード大学の工学部修士号を得て卒業後、イーベイやスカイプで働いた。VCのアクセル・パートナーズ・ロンドン事務所勤務を経て、大好きなファッション分野で起業した。現在は コンピュータのコードを教える「コード.org」で活躍中だ。