前職で手に入れたもの

前職グリーでの4年半は全速力で走り抜けました。

09年にグリーに入社したときは、まだ社内だけでゲームを制作していて子会社もない時代で、社員数も70人ほど。ライバルとの競争が激しさを増す中、プラットフォームを構築して他社のゲームを受け入れるプロジェクトがはじまります。

当時26、27歳だった私も経験は浅いながら、お客さま向け決済担当としてそのプロジェクトに参画させてもらいました。多くの会社のゲームが入ってくるので、決済の仕組みはどうするか、会計上の処理はどうするかをゼロベースで検討していきました。

プラットフォームの仕組みをつくることは非常に大掛かりで、一つ変えればどこに影響が及ぶのかをすべて把握しておかないと事故につながります。経験が乏しいので難しい仕事でしたが、当時他部署の役員とやり取りをすることが多く、経験が浅い部分を補って常に助けてもらっていました。大きなプロジェクトに携わったことがなかったため、段取りも資料の作り方もよくわかりませんでしたが、見よう見まねで進める中で、「この資料わかりやすいな」と言われたときは非常に嬉しかったことを覚えています。

家族が入院したことも重なり、勤務時間をずらして看病をしながら勤務していた時期があり、肉体的にも精神的にもつらい部分が多かったですが、多くの方に支えられて成し遂げることができた、思い出深いプロジェクトとなりました。

また、前々職で得た異文化間でのコミュニケーションスキルを生かす機会もありました。子会社の立ち上げです。前職では全部で6カ国に子会社を設立したので、設立、採用、閉鎖などイベントが盛りだくさんでした。ここでもやはり仕事に対する考え方や、勤務時間の違いがあり、お互いを尊重するということを念頭に関係構築をしていきました。今でも当時の現地のスタッフとは連絡を取り合って、出張などでタイミングが合えば会うようにしています。