まだ老後まではかなり間がある30~40代でも、すでに将来スーパーリッチ一歩手前まで近づいている人も!? 実例を挙げて、スーパーリッチの特徴を検証しましょう。(アドバイスしてくれる人:家計再生コンサルタント・FP 横山光昭さん)

CASE1:コツコツ運用型リッチ

●会社員(正社員)スーパーリッチ目前! C子さん(36歳)
【家族構成】独身【住居形態】賃貸(家賃5万円)【年収(手取り)】370万円【月収(手取り)】25万円【ボーナス(年間合計)】70万円【毎月の貯蓄額】5万円【年間の貯蓄額】1110万円【資産総額】約3000万円(内訳:普通預金40万円/定期預金160万円/貯蓄性保険300万円相当/投資信託2000万円/自社株200万円/その他300万円)

※保険は将来の満期金。投資信託、自社株、不動産等は時価。

●最低限の預金以外投資に回して資産3000万円超を達成

イラスト=中根ゆたか

C子さんは生活防衛費として預金200万円を確保し、それ以上のお金は投資信託や貯蓄性の保険、株式などで運用する。年4%程度の利回りで運用し、現在の総資産は3000万円超。相場環境のよかった2014年は運用で年間100万円以上の利益を達成。毎年110万円程度貯蓄しているので、資産は200万円以上増えた。今は海外の金融商品に興味あり。目標は定年までに5000万円ためること。


【GOOD POINT1】急な出費が発生しても赤字にならないようにしてある
冠婚葬祭などで急な出費がある場合、家計ではなく特別支出用の口座からお金を出すのがC子さん流。「そのため、C子さんの家計は赤字になる月がありません。特別支出で家計のかじ取りに失敗する人は多いですが、C子さん方式ならその心配がなくなります」
▼アドバイス
「特別支出用には毎月お金をためるのが理想。難しければ、ボーナスを充当してもOKです」


【GOOD POINT2】リッチになっても贅沢をしていない
C子さんはリッチになった今なお浮かれず、家賃5万円のアパート暮らし。「定年間際に2000万円程度の家をキャッシュで買う予定だそう。ローンを組まなければ利息を支払わずにすむので賢明です。そのために家賃を抑えて計画的に準備しているのが素晴らしい」
▼アドバイス
「現在と定年間際では住みたい家も変わるでしょうから、後で買うという選択肢もGOODです」


【GOOD POINT3】投資をする前にきっちり勉強をしている
投資信託を中心に、数多くの金融商品で運用しているC子さん。「C子さんの場合、行き当たりばったりではなく入念に勉強し、まずは少額からチャレンジして、慣れたらだんだん投資金額を増やす……という具合に、慎重に取り組んでいるのが成功の要因でしょう」
▼アドバイス
「運用の仕方は特に問題ありません。定期的にメンテナンスすれば資産をさらに増やせるのでは」

家計再生コンサルタント・FP 横山光昭(よこやま・みつあき)

株式会社マイエフピー代表取締役社長。独自の家計再生プログラムを提唱し、実際に何千もの問題家計を再生してきた家計管理のプロ。近著は『NHK「あさイチ」お金が貯まる財布のひみつ:不安がなくなる貯金の極意』(新潮社)。

撮影=菅井淳子 イラスト=中根ゆたか