自分の世代が道をつくっていく

そんななかで意識しているのは、自分たちの世代がこの会社の中では、まだ女性エンジニアの道を作っていく立場であるということです。私はこの春に結婚したのですが、今後、出産や育児のことを考えると、転勤も多いので不安になることもあります。

でも、同じ施設担当の女性で産休や育休を取っている先輩もいるので、そうした方たちをモデルにしながら、社内の制度の活用の仕方を工夫して、仕事と家庭を両立させていくやり方を自分で作っていきたい。そうすることによって、もっと女性の技術職が働きやすい職場環境が自ずとでき上がっていくことを期待しています。

そのためにも今は勉強の時期ですね。関越トンネルを維持管理しているこの湯沢管理事務所は、雪も降れば、設備の老朽化問題や最新の技術にも触れられる勉強になる事務所。新入社員にとって打ってつけの職場だと言われているんです。

最初の配属先では新人でも、次の職場ではもう新人扱いはされません。エンジニアとして大切なこの時期に湯沢に来られたことは、本当に幸運だったと感じています。

●手放せない仕事道具
ヘルメット、安全靴……現場に出るときの必需品。

●趣味
農作業

●好きな言葉
挑戦

高麗 藍(こうま・あい)
2013年、京都大学大学院理学研究科を卒業後、東日本高速道路入社。同年6月に湯沢管理事務所に配属され、現在に至る。

構成=稲泉 連 撮影=村山嘉昭