こうした出会いが、さらに自分の生き方を見つめ直す契機にも。

「本当にしたいことに挑戦するようになって、今まで自分を縛っていた考え方は意外と生育歴によるものが大きいと気づいた。同じ生きづらさを抱えている人にこの経験をシェアしたいと思い、ワークショップや映画の上映会も開催しています。人の役に立ちたい、と純粋に思えるようになったのが大きな変化です」

【写真左】下町風情が残る商店街で、備品の買い出し。【写真右上】週3回、清掃に来てくれる真壁さんと。「80歳を超える彼女の仕事への姿勢、明るさにいつも刺激と元気をもらっています」【写真右下】親との確執で悩んだ経験を絵本に。「同じ葛藤を抱えた女性が、気持ちを解放する手助けになれば」。絵本の出版も夢のひとつ。

■江頭さんのWORKING DATA(BEFORE→AFTER)

雇用形態:正社員→フリーランス
職種:営業・宣伝→シェアハウス管理
年収:約600万円→約150万円
労働時間:フルタイム、残業あり→月5~8日現場&在宅ワーク

 金澤さんから一言 

大好きな「家」を舞台に仕事をすることが、ずっとテーマだった「どう生きるか」ということを掘り下げることにもつながったんですね。「好き」を軸にして動き出したことで、世界が広がった良い例です。

はぴきゃり代表取締役 金澤悦子
2001年、女性のためのキャリア転職誌「ワーキングウーマンタイプ(現ウーマンタイプ)」を創刊。多くの取材から、ハッピーキャリアを見つけるためのステップを体系化。現在、はぴきゃりアカデミーを運営し、「ココロとサイフが満たされる仕事発見」をサポート。

文=浦上藍子 撮影=野中麻実子