会社を辞めたら、「社会人として」「大人として」という縛りから解放された。好きを軸に動き始めたら、新しい世界がひらけてきた。(アドバイスしてくれる人:はぴきゃり代表取締役 金澤悦子さん)

出産後、職場復帰したのは「育休切り」が世間をにぎわせていたころ。

シェアハウス管理 江頭友紀子さん
大学卒業後、人材系ベンチャー企業に就職。その後、CADオペレーターの資格を取り、建材メーカーへ。図面製作ののち、営業・宣伝業務に携わる。育休復帰後2年で退職し、現在はフリーランスで不動産管理業を中心に活動。

「解雇されるのではとドキドキしていたから、これまでの仕事とまったく違う事務職を命じられても、戻れるという安心感しかなかった。でも、いざ始めてみると、受け身の仕事に楽しみを見いだせないし、ミスもするしで、なんのために出勤しているのかともんもんとする日々……。会社にいる未来が描けなくて、退職しました」

会社を辞めると、すべてが自由。自分を律していた「あるべき姿」のルールもなくなり、道に迷ったような心細さを感じた。彼女が心に決めたのは、忙しさに流されてあきらめていたこと、やりたかったことに挑戦しよう、ということ。

「やっぱり仕事はしていたい。働くなら、大好きな『家』に関わる仕事がいい。ならば! と一念発起して、宅建(宅地建物取引主任者資格)を取得しました。いま管理を任されているのは、知人から紹介をいただいた女性専用のシェアハウス。シェアという住み方を選ぶ女性って、自分軸をしっかりと持っていて魅力的。人との出会いが、この仕事の大きな魅力です」