目の前にやるべきコトは山積みなのに、頼まれるとつい断れなくてパンク寸前。心と体が悲鳴をあげる前に、じょうずな断り方をマスターしましょう。

教えてくれる人:左から順に、アップウェブ代表取締役・藤田尚弓さん、東京中央カウンセリング代表心理カウンセラー・塚越友子さん、アンギルド代表取締役社長・内藤誼人さん

頼まれると断れないのはいい人だから!?

そもそも、なぜ断れないのか。断れない人には共通点があると塚越友子さんは話す。

「断ると二度と声をかけてもらえないんじゃないかなど、自分は非常に弱い立場だからあらがえないという認識が特徴として見られますね」

藤田尚弓さんも断れない人には「相手を尊重しながら主張するアサーティブな考えができない人が多い」と指摘する。一方、誰から頼まれたことでも八方美人的に引き受けるのは人間の美徳、と話すのは内藤誼人さん。

「断れないのはいい人だからです。自分よりも相手の立場で考える人は断れない。だから共感能力の高い女性のほうが男性よりも断りにくいのです」

しかし、さすがに内藤さんも自分が負担に感じる、自分の時間や労力が奪われて本来の仕事ができないといった場合は断ったほうがよいと話す。

また、断ることで関係性がよくなる場合もあるし、お互いの危機管理にもなるとは塚越さん。その大前提として必要なのが“表現力”と力を込める。

「大目標はそのあとの人間関係がよくなることですよね。そのためには、いろいろな表現の仕方を知っていないと。管理職を目指すなら、なおさらですね」