入園が不利になりそうなとき

転入予定者の申込は「管外協議」でしか受け付けず、転居先住所を証明する書類を提出しても入園選考では他市区民扱いで不利になるという自治体に引っ越す場合、待機児童が多ければ入園の難易度は相当に高くなってしまうでしょう。

転居&入園を果たした人の中には、役所の担当者に窮状を訴えたら対応が変わったという人、住民票を引越し前に異動してしまったという人もいました。住民票は引越し後に移動する決まりになっているので、後者は正当な方法ではありませんし、住民票担当窓口で正直に話すと異動は受理してもらえません。

とはいえ、住宅ローンを組むために引越し前に住民票を異動するということは結構行われているようです。ただ、異動した後は役所等からの通知はすべて新住所に届くようになり、行政サービス、学校などの関係で不都合が発生する場合もあるので、十分な注意が必要です。

住民票のことはともかく、転居前の入園申込については、とにかく役所の窓口にしっかり問合せ・相談をし、どういうスケジュールで取り組むのがいいのか、早めに作戦を考えておくことが必要です。

保育園を考える親の会代表 普光院亜紀
1956年、兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経てフリーランスライターに。93年より「保育園を考える親の会」代表(http://www.eqg.org/oyanokai/)。出版社勤務当時は自身も2人の子どもを保育園などに預けて働く。現在は、国や自治体の保育関係の委員、大学講師も務める。著書に『共働き子育て入門』『共働き子育てを成功させる5つの鉄則』(ともに集英社)、保育園を考える親の会編で『働くママ&パパの子育て110の知恵』(医学通信社)、『はじめての保育園』(主婦と生活社)ほか多数。