勤め先の就業規則をチェック!

【なの】意外だったのが「4.出張先への往復」なんですけど、出張って交通の時間も含めて労働時間だと思っていました。

【岩沙】そうなんですよね。仕事で家から遠いところにわざわざ行かされているのに、交通の時間は労働時間ではないんですよ。

【なの】 でも、先生! 新幹線とか乗っている間にパソコンで仕事したりするじゃないですか。仕事してるんですから労働時間にならないんですか?

【岩沙】移動中に、上司から「これとこれをしておけ!」など指示されていれば、それは会社から指示された業務ということで労働時間として認めてもらえる場合もあります。

【なの】自発的に仕事するのは、「勝手にやったんでしょ」ってなるわけですね……。

【岩沙】残念ながら、そんな感じですねぇ。でも時間の有効活用ではありますね! あとは、車などで何かを運んで戻らなければいけない場合は、その「運ぶ」という行為が業務とみなされて、残業代が支払ってもらえることもあります。

【なの】うーん。出張でいつもより遠くに行ってるんだから払ってくれてもいいのに……。

【岩沙】会社の就業規則等で往復時間も労働時間としてみなしてくれる会社もあるようなので、是非ご自身の会社の就業規則をチェックしてみてください。

【なの】先生もよく出張があるみたいですね。弁護士が出張ってなんだか意外。

【岩沙】うちの事務所は全国に現在62拠点展開しているんですが、支店が無い場所ももちろんまだまだあって、そういったところに毎月弁護士が出張相談として行かせてもらっているんですよ!

【なの】え! 支店いっぱいあるのに、出張相談まであるんですか!?

【岩沙】もっと気軽に相談に来ていただいて、弁護士を身近に感じてもらいたいですからね!

【なの】先生、ちゃんと弁護士業務もしてたんですね。

【岩沙】どういう意味ですか!

【なの】いやぁ、なんか先生と話しているとあまり弁護士っていう感じがしなくて……。

【岩沙】なんか失礼な言い方ですけど、「身近」ということですかね?

【なの】きっとそうですよ(苦笑)。 先生、また次回もよろしくお願いします!

【回答者】岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業、首都大学東京法科大学院修了。弁護士法人アディーレ法律事務所。パワハラ・不当解雇・残業代未払い などのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物好きでフクロウを飼育中。近著に『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。『弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ』(http://ameblo.jp/yoshiyuki-iwasa/)も更新中。
【文・監修】アディーレ法律事務所(http://www.adire-roudou.jp/

監修=アディーレ法律事務所