さて、「SIMロックを解除して、他の携帯電話会社と契約しやすくなる」というメリットがある一方、デメリットにも気をつける必要がある。

例えば、携帯電話会社によって、使っている電波の種類が異なるため、場合によっては、SIMロックを解除したスマホを持ち込んで契約しても、「前の携帯電話会社では、家の中でも使えたけど、新しく契約した会社だと圏外になる」といったトラブルが起こる危険性がある。

また、SIMロックを解除するには、15年5月以降に販売された新製品のスマホでなければならず、購入後、180日間はSIMロックを解除できないという制約も存在する。「自分が今使っているスマホもSIMロックを解除したい」と思う人もいるかもしれないが、残念ながら、既存のスマホは非対応だ。

SIMロックを解除して、携帯電話会社をやめる際には、スマホを分割払いで購入していた場合は、残りの支払い分をまとめて支払う必要がある。また、料金プランによっては「2年縛り」という状態になっており、2年に1回の更新月に解約しないと、解除料として1万円近く請求されることもあるので注意が必要だ。

一方、SIMロック解除でオススメの活用方法は海外旅行での利用だ。SIMロックを解除すると、海外では現地の携帯電話会社のプリペイドSIMカードなどを使える。1週間ほど海外旅行に行く場合、現地のプリペイドSIMカードを使うと、通信料金を節約することができる。

石川 温

1999年、日経ホーム出版社(現・日経BP社)に入社し、月刊誌「日経トレンディ」編集記者に。2003年にジャーナリストとして独立。