年3~4%台の利回りがあるJ-REITの分配金

そもそもJ-REITとはなんでしょうか?(この言葉を初めて聞く人で、「Jリーグ?」と聞き間違える人もいますが、名前が似ているだけでまったくの別物です)。

J-REITとは、「Japanese Real Estate Investment Trust」の頭文字をとったもので、日本語では「不動産投資信託」と呼び、不動産への投資を証券化した金融商品です。

投資信託という名前がつくことからもわかるように、不動産投資法人(運営会社)が多数の個人投資家から集めた小口の資金をもとに、オフィスビルや商業施設、タワーマンションなど複数の不動産を購入し、購入した不動産の管理・運営を行います。そこから得られる家賃や売買益などを分配金として投資家に支払う仕組みとなっています(図参照)。

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J-REITの仕組み

運営会社は経費を除く収益の90%超を分配すれば法人税が免除されるため、実際に収益のほとんどは決算期ごとに投資家に分配されています。決算期は年2回のものが多く、この定期的にもらえる分配金がJ-REITの大きな魅力なのです。

ちなみに、現在の分配金の利回りは3~4%台と、株の平均配当利回り(東証1部1.5%予想。2015年7月末現在)よりも高いところで推移中。なぜなら、J-REITは不動産の賃料収入が主な分配の原資です。とはいえ、空室になってしまうと賃料が入ってきません。そこでJ-REITは多くの不動産に投資することで、空室のリスクを分散しています。そのため、J-REITの分配金は比較的安定的に支払われる傾向があるのです。今後、景気回復が鮮明になれば空室もなくなり、もっと分配金が増えることも考えられます。