[C]の人の性格傾向と心理分析
日本人がたまに暗い顔をするのは、日本が集団主義文化で人間関係に気を使い過ぎだから。一方でラテンの人は、表情変化が大きく華やかな顔が得意です。そんな中で日本人の小さなスマイル(オリエンタルスマイル)や、憂いのある表情は逆に目立ちます。グローバルに働く機会のある場合は、オリエンタルな表情は武器にもなります。

対策
暗い顔をするのは、誰も見てないところでどうぞ。明るい表情をつくるために、30ある表情筋のうちの3つくらい、口のまわりと目のまわりを動かしてみましょう。すでに相手とのラポール(信頼関係)ができている友達に「私の顔が暗いって気づいたことある?」と聞いてみてください。指摘が全くなかったらむしろこのままで。

[D]の人の性格傾向と心理分析
タレント業、接客業にピタリの性格です。

対策
このタイプは対人関係が上手なのはとてもいいのですが、ときにサービス精神が旺盛すぎて、「見せかけリラックス」を1日中続けてしまうことがあります。感情と顔がまるきり違う「スマイル仮面」になると、夜にどっと疲れが出るので、自分の部屋に入ったら、地のままの顔の時間をお忘れなく。お風呂の中で思い切り口をあけて「ベロ出し体操」(ヨガのライオンのポーズでもあります)もおすすめです。喉のトレーニングになり、発声にも役立ちます。 

いかがでしたか? 最近の東京都内のビジネスマン200人を対象とした私の「表情セミナー」で、軽いストレスをときどき感じる人を含めると100%の人が「ストレスを感じている」と答えました。そのうち119人が2時間の表情トレーニングの後、表情がよくなったことでポジティブな気持ちになり、ストレスが減ってリラックスできると答えました。

自分の顔は自分のものですが、いつも他人が見ています。でも明るい話をすることで気分が明るくなるのです。パフォーマンス心理学では表情の「対自効果」と呼んでいるものです。さあ、いい顔でいましょうね。

以上で1クールが終了です。

Lesson1.【自信】の心理テストはこちら 
Lesson2.【勇気】の心理テストはこちら

【自信】【勇気】【リラックス】の3レッスンで、すべてに優位なスコアだった人(4段階で平均3.5以上)は、職場の人づきあいでもほぼうまくいっています。ときどき落ち込んだら、ぜひこの連載をもう一度見直してみてください。私へお質問もネットで喜んでお受けします。

なによりあなたが生き生きと自分を伝えて、毎日を過ごせますように。

佐藤綾子 パフォーマンス学心理学 博士
常に女性の生き方を照らし、希望と悩みを共に分かち合って走る日本カウンセリング学会認定スーパーバイザーカウンセラー。日本大学芸術学部教授。「自分を伝える自己表現」をテーマにした単行本は180冊以上。近著に『非言語表現の威力 パフォーマンス学実践講義』がある。