幸せに向かって自分の人生をコントロール!

■自分の"味方"を見極めよう:実は大事なパートナー選び

働き方年表と働き方プランを組んでみたあとなら、パートナーと結婚、あるいは一緒に暮らした時に、自分が相手に対してできること、相手からしてほしいことがおぼろげに見えてきます(もちろんここから明確に役割分担……などとすると、相手によっては引いてしまうこともあるので慎重に)。ぜひ、結婚前に、パートナーとそのことを話し合ってみてください。できれば、先ほどの働き方年表を見せながら。男性側も自分の親の介護も含めた現実を見て、「男は仕事だけしていればいい」という考え方を改めるきっかけとなるはずです。事実に基づき、数値を使ってロジカルに組み立てる働き方年表はとても「男性的」な分析なので、パートナー、場合によっては会社の男性上司や人事スタッフなどを説得するのには極めて効果的です。

結婚してから、価値観の相違にびっくりして関係を続けられなくなるよりは、少なくとも結婚する前に価値観が合わない部分がある、ということを認識しておいたほうがいいです。その上でどうするか、を真剣に考えてみましょう。大事な今のパートナーです。もし、価値観が違うようなら、頑張って説得するか、相手を尊重してお別れするか、それとも自分の価値観を少し変えるか。家庭という組織をともに動かしていく相手です。出産のタイムリミットを図りつつ、パートナーとのコミュニケーションは密にしましょう。

会社ともパートナーとも、ぶつかってもいいからコミュニケーションをとり、相手の気持ちを理解し、自分の気持ちを伝えることが、結局は自分の仕事や生活をコントロールすることにつながります。

小紫恵美子(こむらさき・えみこ)
中小企業診断士。
経営コンサルタント事務所Office COM代表。二児の母。東京大学経済学部卒業後、大手通信会社にて主に法人営業に従事。1998年中小企業診断士取得後、のちに退職。10年間の“ブランク”を経て、独立開業。
現在は企業研修講師や中小企業への経営支援、執筆活動を行う。企業研修では会計、ロジカルシンキング等ビジネススキルを伝えるとともに、女性経営者を中心に数値とロジックに基づいた経営の重要性を伝える自主セミナーを展開。
最近は、これまでの実績と、自身の大企業勤務→専業主婦→子育てしながら独立開業、という経験を踏まえ、女性の働き方についての執筆や講演に力を入れている。「活き活きと働くオトナが増える社会」を目指して日々活動中。