海や山に遺骨を撒く「散骨」。
静かなブームの「樹木葬」は墓の継承不要で支持者も多い

“自然に還る”葬法として、近年注目されているのが「散骨」と「樹木葬」である。

散骨とは、遺骨を細かく砕いて粉末化し、海や山などに撒くことで、基本的には墓をつくらない葬法である。

散骨は1990年ごろまでは、刑法190条の遺骨遺棄罪にあたり、違法とされてきた、遺骨の埋葬については「墓地、埋葬等に関する法律」で、墓地以外の場所に埋めることを禁じられている。

しかし、この法律には墓地以外に「埋める」ことは認めていないが、「撒く」ことを禁止した条文はない。このため、いまでは遺族の節度ある葬送の行為である限り、散骨は法に触れないと判断されている、したがって散骨は、自主規制という形で行われている。

登山道や観光船から、遺骨をそっと撒く人も多いというが、散骨する場合は、遺骨は粉末化しなければならないので注意が必要だ。船が必要な海への散骨は団体や業者に依頼することが多く、10万円台から数10万円。単独か合同か、参加人数によっても異なる。

しかし、墓地をつくらない散骨は抵抗感を持つ人もいて、死後に周囲の反対にあうケースもある。こうした揉め事を起こさないためにも、生前に親族を含めて、自分の意思をきちんと伝えて、納得を得ておく必要がある。