割り算で世界一企業の売上をつかむ

2015年5月8日に開示された決算短信によれば、トヨタ自動車の2015年3月期におけるグループ全体の連結売上高は27兆円。毎月平均して実に2兆円以上もの売上を計上していることとなります。

これだけ巨額だとイメージが湧きづらいもの。感覚としてとらえるうえで欠かせないのが割り算です。ここで売上を分解します。売上は、客数×客単価によって計算されます。トヨタ自動車の場合、客数を自動車の販売台数、客単価を販売単価と置き換えることができます。

2015年3月期の販売実績によれば、販売台数は897万1864台。大枠が掴めればいいので、ここでは900万台とします。27兆円の売上高には自動車売上の他に金融事業の売上もありますが、自動車売上が全体の9割以上を占めるので、簡便に27兆円を全て自動車の売上とします。売上高27兆円÷販売台数900万台で、平均販売単価が300万円と求まりました。

ざっくりいえば、トヨタ自動車では年間900万台の車を300万円で売って、27兆円の売上を得ていることとなります。

以上のように27兆円という巨額な売上でも、販売台数と販売単価に分解すると理解しやすくなります。細かな数字まで覚えなくても、キリのいい数字で大枠を捉えられれば十分です。