近い将来、技術の進歩によってあなたは仕事を失うかもしれない──。ロボットやAI(人工知能)に仕事を代替され、失職することを「テクノロジー失業」と呼ぶ。世界経済フォーラム(WEF)が今年1月に発表した分析報告書によると、15の国・地域で2020年までに710万人が職を失うとされる。医療やエネルギー、金融といった業界の労働者と、事務系の女性労働者などが雇用を失う可能性が高いという。

私たちはロボットと共存できるか?(AFLO=写真)

野村総合研究所は英国の研究者と共同で、10~20年後にAIやロボットなどによる代替可能性が高い労働人口の割合を試算した。そのレポートによると、日本は労働人口の約49%、米国は同約47%が代替される可能性があるという。同研究所主任コンサルタントの岸浩稔氏は「協調性や創造性が必要な業務、非定型的な業務は自動化の可能性が低い。逆に、それらが不要な業務は自動化の可能性が高くなる」としている。

冒頭のWEFの報告書は「技術の進歩のおかげで200万人分の新たな雇用が創出される」とも指摘しており、ロボットが代替できない業務も増えるという。「労働者には『協調性、創造性、非定型』の知識・スキルを身につけることが求められてくる。そのための社会人教育や、支援のための公的セーフティーネットを十分に整備することが重要」(岸氏)。