地味なプレーにも見応え

池崎さんは15年間、車いすバスケットボールをしたあと、知人から勧められて、ウィルチェアーラグビーを始めた。9年目ながら、優れた身体能力、つよい体幹、負けん気の強さもあって、いまや日本のエースに成長した。陽気な性格、快活な語り……。人気でも引っ張り、「ウィルチェアーラグビーという競技、パラスポーツというものを、もっともっと普及させていきたい」と言うのである。

コートはバスケットボールと同じ広さで、コート上には1チーム4人が出場する。けっこう、ひとりの動けるスペースはひろい。今井さんは「影があるから、光があるのです」と冗談口調でつづけた。

「激しいコンタクトに目が行きがちですけど、球を持っていない人を生かす動きやスペースをつくる動き、駆け引きも見応えがあります。地味なプレーですけど、ゴールにつながるそんなプレーも魅力のひとつですね」

中学3年の時にけい椎損傷の大けがを負った今井さんも陸上、車いすバスケに挑戦したあとの2009年、「世界を狙える競技」と誘われ、ウィルチェアーラグビーを始めた。21歳の時に交通事故で車いす生活となった41歳の島川さんは1999年、陸上からウィルチェアーラグビーに移った。

島川さんは熊本出身。「この競技に出会わなかったら、田舎の片隅でじっとしていたと思います。たぶん、海外にいくこともなく、九州から出ていないでしょう」。2004年のアテネ大会から、08年北京大会、12年ロンドン大会に次ぎ、リオ大会が4大会連続のパラリンピック出場となる。日本はアテネから、8位、7位、4位と順位を上げてきた。

「レジェンド」と形容すれば、島川さんは「レジェンドと呼ばれると“おっさん”ぽくて嫌なんで、“永遠のルーキー”じゃないですか」と笑った。

「ランキング通り、日本のレベルは高くなってきている。みんな意識も高いし、勝ちにいけるチームだと思う。ライバルをよく聞かれるけど、要は自分たちなんです。プレッシャーに負けず、(リオ・パラで)どこまで集中していけるかです」