2016年7月8日(金)

「そうめん」と「ひやむぎ」はどう違う?

dancyu 2014年9月号

文・澁川祐子

「そうめん」「ひやむぎ」はどう違う?

両者の違いといえば、まずは太さ。基本的にはそうめんのほうが細い。JAS規格では、乾麺の太さは、そうめんが長径1.3mm未満、ひやむぎが1.3mm以上1.7mm未満と定義される。ただし手延べの場合、1.7mm未満であれば、どちらの名前で呼んでもOK。これは、徳島の半田そうめんのように、通常より太くても、古くからそうめんと呼んできたものに配慮したためだ。

また、そうめんの断面は角がなく、ひやむぎは四角いという違いがある。これは、そうめんは生地によりをかけてのばす手延べ製麺が多いのに対し、ひやむぎは機械製麺が多いから。機械製麺はのばした生地を細く切る切り麺式でつくるため角ができる。ただ、断面が四角い機械製麺のそうめんもあれば、そうめん同様につくられる手延べひやむぎもあり、決定的な違いではない。

ほかに、どちらかといえばそうめんはつるっとした喉ごし、ひやむぎはもちもちとした食感という違いはあれど、材料は基本的に同じ。では、なぜ2つを区別するのか。

もともとそうめんは手延べ式、ひやむぎは切り麺式という成り立ちの違いがある。ちなみに切り麺は切麦(きりむぎ)と呼ばれて室町時代に普及し、ゆでて熱いまま食べるのは熱麦(あつむぎ)、冷やしたのは冷麦(ひやむぎ)、汁に入れるのは温飩(うんとん。のちのうどん)と言った。だが戦後に機械製麺が普及すると明確な違いが太さだけになってしまった。ピンクや緑の色麺が入るひやむぎが時々あるが、これは機械化にあたってそうめんと見分けるために入れたのが始まりのようだ。

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澁川 祐子