今の仕事を「心の底から好き」と言えますか?

私の仕事は「習慣化」のお手伝いをすることです。その人に合った方法で様々な習慣を定着させるためのパートナーを務めています。そうした業務の一環には、「その人の天職を見つける」ことも含まれます。これまでに100人以上の天職探しのコンサルティングをしてきました。

天職とは何か? なぜ、それを人は求めるのか? そして、なぜ、天職を見つける習慣を私がお手伝いするのか?

それは、天職に巡り会うことは人生の幸福度を高めるのに最もインパクトがあると思うからです。天職に就くか否か。人生は、それによって180度変わります。

たとえば、Aさん(42歳・営業職)、Bさん(35歳・エンジニア職)のケースを紹介しましょう。お2人の相談テーマは同じで「悪い習慣をやめたい」。

Aさんの悪習慣は、お酒。お酒をやめたいけれど、なかなかやめられない。なぜ、お酒をやめたいかというと、つい飲み過ぎてしまう。飲み過ぎてしまうと電車内で寝過ごし、タクシー帰りになることも多い。毎度毎度のムダな出費……。だから、飲み過ぎてしまうのをやめたいということでした。

Bさんの悪習慣は、夜更かし、朝寝坊。仕事が遅くなって家に帰るとテレビを見て自由な時間を確保する。それはいいけれど、テレビ時間に際限がなくなってしまって、つい夜更かし。朝は寝不足の影響もあって、布団から出たくない。だから二度寝してしまい、朝から焦る毎日になってしまうということです。

話をさらによく聞いていくと、彼らには共通点があることに気づきました。実は「今の仕事が嫌いで、不満いっぱい」なのです。

仕事を拒否したい気持ちがあるから、現実逃避のために飲み過ぎるし、夜更かしする。仕事に向かいたくないから二度寝するという塩梅なのです。

もちろん、仕事を変えずに悪い習慣を断ち切る方法もあり、私はそれもアドバイスします(対処療法として)。

しかし、大事なのはもっと根本的な“対処”です。「仕事が嫌」な状態をなくせば、そのストレスのはけ口は必要なくなります。長期的な視野に立てば、やはり大好きな仕事をすることが第一なのです。