気に入ったマンションと出会ったら、次はインテリア。理想の住まいを実現するために、インテリアコーディネーターの力を活用したい。

プレミアムマンションにはコーディネーターが必須

住まいの購入は、マンションであれ一戸建てであれ、人生にそう何度も経験できない一大事業。さまざまな情報があふれるなかから、条件を一つひとつ検討し、家族にぴったりの住まいを見つけていく。手間はかかるが、その過程を楽しみながら進めたい。

気に入ったプレミアムマンションに巡り合ったら、次は世界で唯一の理想のインテリアをつくりあげる楽しみが待っている。

プレミアムマンションの場合、デベロッパー側からインテリアコーディネーターを紹介してもらうことができ、その相談料はデベロッパー側が負担することも多い。ここはぜひプロのアドバイスを受けたいものだ。

理想のスタイルと予算を率直に伝える

インテリアコーディネーターとは、公益財団法人インテリア産業協会が認定する資格。家具やファブリックス、照明器具、住宅設備などに関する幅広い知識を持ち、インテリア計画や商品選択のアドバイスを行う人のことをいう。圧倒的に女性が多いのが特徴だ。

新築マンションの場合、壁や床の色や素材、キッチンカウンターの高さや色など、顧客がいくつかの選択肢から選べる無償セレクトという制度を用意している場合が多い。さらにオプションの取りつけや、設計変更を受けるマンションもある。これらすべての相談にのってくれるのがインテリアコーディネーターだ。

インテリアコーディネーターの力を十分に活用するために大切なことは何か。ベテランのインテリアコーディネーターに聞くと、本人がどういうテイストにしたいのかをはっきり伝えること、予算に関して率直に伝えることの2点が重要だという。

「家族構成はもちろん、その家での暮らし方から好きな色、好きな家具メーカーのことなど、お客さまとのコミュニケーションをしっかりとり、手持ちの家具についても伺います。そこから新しい住まいのインテリアプランを具体的に練り上げていきます」

インテリアコーディネーターは家具や照明器具、住宅設備などの最新の商品知識を持ち、その機能や特徴も熟知している。顧客に合うのはどれか、手持ちの家具と合わせるにはどういうものがいいのかを的確にアドバイスしてくれる。

「例えばカーテンだけを見ても、素材から形、機能、色、値段など膨大な種類があり、そこからぴったりのものを選び出すのは至難の業。特にプレミアムマンションに合うものとなると、プロのアドバイスが必要です。間取りにぴったり合う造作家具を作る場合も、材を選ぶところから設計まで相談に応じることができます。ただし、インテリアコーディネーターから提案されたテイストがちょっと違うなと思ったら、別の人に替えてもらうという選択肢もあります」

最近の新築マンションは、契約後に、インテリアに関するさまざまな業者が一堂に会して商品を説明する「インテリアオプション会」が開かれることが多い。そこで説明を受けながら、インテリアコーディネーターと相談することもできる。

プレミアムマンションを真に理想の住まいにするために、インテリアのプロの力を十分に活用したい。

(文=武田ちよこ)