シーン別「書き出し」の例文

ケース1:頻繁にやりとりする

お世話になっております。
××社の××です。


POINT●書き出しは「お世話になっております」が無難。続く「名乗り」は「社名+名字」で簡潔に。部署名や役職などはメール末尾の署名にまとめておく。

ケース2:1年以上、連絡がない

おひさしぶりです。××社の××です。
暑い日が続いていますが、お元気でしょうか。


POINT●電話で最初に名乗るように、メールでも最初に名前を書いておきたい。連絡が途絶えていた場合には、相手を気遣う言葉を添えると印象がよくなる。

ケース3:社内の人とのやりとり

お疲れさまです。××です。
××の件について、ご相談があります。


POINT●社内でのやりとりでは、基本的に過剰な挨拶は不要だろう。ただ、ひとこともないのも不躾な印象を与える。「お疲れさまです」は便利なフレーズ。

ケース4:紹介者がいる

はじめまして。××社の××と申します。
弊社の××の紹介でメールをお送りしました。


POINT●電話での口調を、メールに置き換えて考えるといい。「突然」ではすこし堅苦しい印象。「はじめまして」という書き出しのほうが親しみやすいだろう。

ケース5:電話で先に話している

先ほどは電話で失礼いたしました。
××社の××です。
さっそくですが、××の件について……


POINT●すでにやりとりがある場合には、その旨を書き添えておきたい。またやりとりを重ねていても、冒頭の「名乗り」は必須事項としておきたい。

ケース6:目上の人に対して

お忙しいところ恐れ入ります。
××部の××です。
ご相談があり、メールを差し上げました。


POINT●目上の人であっても、前置きはひと言だけ。「クッション言葉」を置いてから、すぐに本論へ移りたい。電話と同じで、もたつかないほうがいい。

平野友朗
1974年生まれ。筑波大学人間学類卒業。広告代理店勤務を経て、2004年にアイ・コミュニケーションを設立。13年には一般社団法人日本ビジネスメール協会を立ち上げ、ビジネスメールスキルの標準化に取り組む。『モノの書き方サクッとノート』(永岡書店)など著書多数。
(構成、文例作成=プレジデント編集部)
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