小さく砕けば「悩み」も大したことない!

技術4:大きいものを小さく砕く

上司から新顧客を開拓するようにと言われた。しかし、自分にとって開拓は未経験もしくは不得手。どうすればいいかさっぱり分からない。

このような状況で立ち往生していると、先延ばしをして3カ月後、上司に「新規開拓進んでる?」と聞かれた時に「いえ、まだ忙しくて……」としどろもどろな回答になって、叱責を受けるはめになります。ここでの問題は、「新しい顧客を開拓する」というテーマは現状のAさんには大きすぎる案件だということです。

そこで、小さく砕くことを考えます。新規顧客開拓をするためにやることって具体的には何かを、やはり書き出すのです。

・どのような手順でやるのか経験者に3人聞く
・ターゲット顧客リストを1000件つくる
・電話アポをとるトークメモをつくる
・毎日電話を30件しアポをとる
・訪問してヒアリングをする
・提案書を書く
・注文を貰う
・納品する

というように、仮説でいいので書いてみます。そうすると、まずは手順を聞き出す「経験者3人」に誰を指名しようかと考えます。選ぶだけですので、それほど難しい作業ではありません。このようにして1歩1歩前に進めると、あんなに「大きく」感じたテーマが、細分化されて、対処しやすくなります。

技術5:分析をやめて解決へ行動化する

私たちが心のモヤモヤで堂々巡り状態になるのは、課題・問題の分析ばかりをやっているときではないでしょうか。こんなときは、解決志向で考ることが大切です。専門用語では「ソリューション・フォーカス・アプローチ」といいます。

問題の分析ではなく、解決策を一気に考えようという発想。つまり、残業が多いなら、なぜ多いのかをあれこれ考えずに、減らすためどうすればいいかと解決策を一気に発想する手法です。

・会議が多いので、制限時間を1時間にしたらどうか。
・社内メールは18時以降送れないようにしたらどうか。
・マネージャーが早く帰るようにしたら部下も帰れるから、マネージャーは残業禁止はどうか。

などと、考えるのです。問題の分析をずっと続けていると正解が出るまで対処ができません。決まった「正解」がない課題も多いので、とにかくアクションを起こしたほうが解決への近道ということもあります。

さて、いかがでしたでしょうか? ぜひ、あなたの悩みに当てはめて、ノートに書いてみてください。

大切なことは書くことです。書くことで、2次元、3次元に思考は深まっていきます。それを繰り返すことで、悩みに対する正しい対処が習慣化していくのです。

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