まず野党の大結集ができるか

【塩田】もう一度、政権交代を起こすには「1強多弱」の打破が必要です。野党勢力の大結集を図るのか、民進党の勢力拡大を目指すのか、どちらの道を想定していますか。

【馬淵】野党同士のバッティングは避けなければいけません。共産党が候補を立てないと言っているところは、変な形にならないようにする。私は全部取り込んで束ねていったらいいと思います。今の状況では、民進党が単独で勢力を伸ばそうと言っても、簡単ではありません。まずは野党大同団結。共産党とは一線を引きながらも連携。次の選挙はそういう形でしょう。

選挙が終わった段階で、新しい景色になる。焼け野原か、あちこちに新たな草木が生えて新しい地平が見えているのか、そのときに考えればいいと思っています。

【塩田】今夏の参院選で、野党側が32の1人区で19勝13敗以上の成績を残せば、衆参ねじれが再現する可能性がかなり出てきます。

【馬淵】それは簡単ではない。参院選はわれわれには公認候補がいます。共産党とも定数2以上の選挙区では競争する。政党と政党のぶつかり合いの中でどう連携が取れるか。今回の北海道5区補選の例をそのまま応用できません。丁寧な取り組みが必要です。

【塩田】新たに民進党が旗揚げしましたが、盛り上がりは今一つという印象です。

【馬淵】もともとわれわれと一緒にやっていた人たちが、出ていって、また戻ってきたとしか映っていないのが現実で、新味がないといわれても仕方ありません。さらに大きな政治勢力を結集する第一歩にしなければ駄目ですよ。

【塩田】党名が民進党となりました。

【馬淵】僕は党名にはあまりこだわりはないんです。個人的には、最後の大同団結のときに名前を変えればいいと思っていたので、バーンと場面転換を図ってインパクトを与えるという意味では、党名変更はここではなかったのに、とは思いました。

【塩田】「民主党政権の3年3カ月は大失敗だった」という見方もありますが、振り返ってどう受け止めていますか。

【馬淵】明らかに政権運営は稚拙でしたよ。最大の失敗は党を分裂させたことです。分裂すれば下野するに決まっていますから。2010年の参院選で負けて衆参ねじれとなったのも大きかった。当時の菅直人首相が消費税増税に言及して失速し、増税路線を受け継ぐという前提で野田佳彦内閣が誕生した。それに小沢一郎さん(元民主党代表)が反対して分裂となった。結局、消費税問題を含め、まったく財務省の意のままに動かされてしまった。

でも、民主党政権が当時、発信してきたことを、安倍政権は全部、踏襲しようとしているわけです。一億総活躍社会も、女性の活躍や子育て支援も。

大事な課題は社会保障の部分で、今もそこが焦点です。経済成長を求めるのは、どの政党が政権を取っても同じで、得た富の配分をどこに置くのか。再分配なのか、さらなる投資に振り向けるのか、民主党と自民党の路線の違いはそこでした。低成長時代に再分配政策に重点を置くという民主党政権の発想自体は間違っていなかったと思います。安倍政権も今、それが求められていることに気づいて慌てて泥縄の政策を掲げているように見えます。