海外への高額出張費問題が取りざたされて以降、舛添要一東京都知事の公費支出に関して世間から厳しい目が向けられている。大阪府知事時代に知事の経費規定を見直し、実情に見合った質素な規定とした橋下氏は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》やプレジデント誌上で舛添氏問題に関して積極的な発言を行ってきた(舛添さん、都知事はそんなに偉いんですか!? http://president.jp/articles/-/17890 )。新たに浮上した公用車使用問題に関する舛添氏の記者会見を受けて、このほど橋下氏が緊急寄稿した。

そもそも東京都の公用車利用ルールがおかしい!

公用車は、自宅と役所の通勤、そして役所の仕事間の移動に使うというのがやはり社会常識。その範囲で、公用車は「動く知事室」となる。だからそれ以上に公用車を使えるという東京都のルールはおかしい。危機管理を前面に出すなら、それこそ休日であろうがプライベートであろうが湯河原から自宅までであろうが公用車を使えるルールに変えなければならない。

いずれにせよ、今の都庁のルールがおかしいんだ。

公用車の利用問題を突っ込まれたとき、舛添さんは、このおかしいルールに従っていることを正当化の根拠にした。おかしいルールに基づけば主張もおかしくなる。これが、今舛添さんがフラフラになっている根本原因。

舛添さん、言い訳に終始するのではなくて、舛添さんらしくロジックの柱をぼんと打ち立てて説明して欲しいね。これからは湯河原までは公用車を利用しないのか、それとも湯河原から自宅まで、休日もプライベートも公用車を利用するのか。どちらかをはっきりさせないと。都庁のルールに従って、湯河原までは公用車を使い、帰りの湯河原から自宅までは私設秘書の車で帰るって、それハチャメチャな役人思考と同じだよ!

ということで、湯河原に行くことに公用車を利用することは、どのような理屈を使っても正当化できません。今、使えるルールになっているなら、そのルールがおかしい。おかしいルールに従っているから問題ないという舛添さんの言い訳は完全にアウトです。

緊急事態に知事が陣頭指揮? いやいや、担当副知事以下が対応します

では、最近5流コメンテーターが言い出している、湯河原に毎週行っていることはどうなのか? これは何の問題もありません。5流コメンテーターは、危機管理上問題だ!! と言っています。危機管理の中身も分からないくせに。

 緊急事態が起きた時の、危機管理の責任者は、都庁内にしっかりと位置付けられ、その者は都庁の近くに寝泊まりします。だいたいどこの自治体も、危機管理監や危機管理担当副知事というポジションを置いている。そして彼らは役所庁舎の近くに住みます。場合によっては当番制です。

危機管理は彼らが一次的に全てを引き受けます。

世間は勘違いしている。知事や市長が陣頭指揮を執るだろうと。そんなことできるわけありません。危機管理も超専門的。役所の関係各局に必要な指示を出せるのは、やはり危機管理業務の経験を積んできた行政マンや、消防業務をやってきた消防職員。彼らが陣頭指揮を執るのです。

では知事、市長の仕事は? これが、僕がメルマガで主張している政治と行政の役割分担。危機管理監や危機管理担当副知事が、法律や憲法にぶつかったとき、部署間の権限に混乱を来たした時にこそ知事、市長の出番です。

というように、舛添さんが365日、東京都内にいる必要はない。いざとなればヘリコプターを使って都庁に戻るでしょう。そのときの費用ぐらいは、都民負担です。知事の仕事は激務。毎週、湯河原に行っても何も問題ありません。危機管理監や危機管理担当副知事との役割分担がしっかりできており、いつでもコミュニケーションを取ることができる状態を保ち、いざというときにはヘリコプターを使ってでも都庁に戻る体制ができていれば何の問題もありません。

湯河原に毎週行くことは問題ないけれども、繰り返しますが、湯河原に行くのに公用車を使っていたことはダメです。

だから私設秘書の車を使って、毎週湯河原に行けばいいんだ。

毎週湯河原に行くことは堂々と主張すれば良い。知事は時間勤務の職業じゃない。役所に行く必要があれば役所に行けばいいだけで、自分で時間管理をしっかりしながら、毎週湯河原に行くことは何にも問題ない。世間からの批判を受けて、毎週湯河原に行くことを止めちゃったら、それこそ今までやっていたこと、言っていたことの全否定になっちゃう。この点は世間に媚びることない。世間とバトルすれば良い。ただしあくまでも私設秘書の車で行くこと。ここはしっかり謝罪して方針転換した方がいいね。

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政界に突然彗星のごとく現れた男は、大阪の何を変え、誰と戦い、何を勝ち得たのか。改革を進めるごとに増える論敵、足を引っ張り続ける野党との水面下での 暗闘をメルマガ読者だけに完全暴露し、混迷が続く日本経済、政界の指針を明確に指し示す。政治家、弁護士、そして、7人の子どもを持つ親として、読者から の悩みごと、相談に、ズバリ答えていく。大物との対談も掲載!