▼対策

古川氏によれば、「いきなり5時起き」をするのではなく、いつもより30分早い7時に起きることを目標にすること。そして、それに慣れてきたら、6時半起床、続いて6時起床という具合に、徐々に時間を早めていくという手順が「最終目標」に到達するためには必要だ。(図を参照)

「たった30分早起きしただけでは物足りないと感じる人もいるでしょうが、前述したように人は新習慣に反発するもの。行動ストレスのより小さいことから始めるのが鉄則です。そして、当面の目標を達成できたらカレンダーなどに◯をつけ、日々の起床時間を必ず記録していくこともとても大きな継続のモチベーションになります」(古川氏)

挫折原因4
「早起きは根性だ、と信じている」

▼傾向

早起きは気合が入っていれば、目覚まし時計さえいらぬ、とお考えの向きも多いかもしれない。目を覚ますや、「えいっ」と勢いに任せベッドから降り立ってはみたものの、頭はボーッと、体はまだまだスリープモードだ。

吉田氏によれば、この「根性で起床すると同時に起き上がる」行為というのはきわめて体に悪いという。

「血圧が一気に上がり、特に血管の薄い脳に大きな負担をかけてしまいます。ヘタをすると、脳出血や脳梗塞、もしくは脳貧血を起こし、倒れて頭を打って……という一大事にもなりかねません。30代以降はこうした起床のしかたは避けるべきでしょう」(吉田氏)

つまり、無理やりな早起きが体力的にきつくて、早起きの習慣をとりやめてしまうことも少なくないのである。