日本人の英語力はオリンピックまでになんとかなるか?

EF社は、2008年の北京オリンピックでは審判やボランティアスタッフなど5000人、マクドナルドの店員2万人に英語教育を実施した。現在はリオオリンピックの公式言語トレーニングサプライヤーとして50万人以上に語学プログラムを提供中。

しかし日本人は世界的に見てかなり英語が下手だと、当の日本人は思っている。とにかく苦手意識の強い日本人の英語力を、本当に向上させられるのだろうか。

「中国やブラジルに比べれば、日本人に英語をトレーニングするのははるかに簡単だと思っています。日本人はベーシックな英語力がきちんと身についていますから。リーディングとライティングのレベルはすごく高い。ただ問題は、スピーキングとコミュニケーション。その経験が不足しています。北欧の学校ではライティングとスピーキングのテストが両方あるのですが、日本の学校のテストはライティングばかりでスピーキングがない。テストでやらないのでは本気で努力しないですから、苦手なのは仕方がないですね。ですから、スピーキングとコミュニケーションに力を入れればいい。当社のプログラムはまさにその苦手を克服できるプログラムですよ」とハルト氏は話す。

それほどのプログラムが無料なら、多くの人がトライしたいはずだ。では東京オリンピックに向けて、そのプログラムはいつ頃スタートするのか。

「(東京オリンピックで英語学習プログラムを提供するかどうか)決まっていないことなので明確には申し上げられないが、語学トレーニングはそれなりの時間がかかります。北京では4年、ソチでは3年、リオでは2年前にスタートしました。リオは少し時間が短いですね。我々は4年欲しいと思っています。早く始めればよりよい結果が出ますので、早く環境を整えていきたいと思っています」

4年あれば日本人の英語力は十分上がる、とハルト氏は話す。まさにオリンピックイヤーの今年、スタートすることができればベストということなので、興味がある人はぜひ続報を待ってほしい。

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