ページ構成

スライド全体の構成に続いては「ページ内の構成」を考えましょう。

ポイントは大きく2つあります。ひとつは、ページ内にメッセージラインをどう入れるか、グラフやチャートはどこに配置するかといった主要部分を決めること。その配置に関して配慮すべきなのは(1)バランス、(2)視線の流れ、(3)余白です(図を参照)。

(1)のバランスとしては基本的には左右対称がよいでしょう。

そして、(2)視線の流れは上から下、左から右が自然ですから、資料を作成する際もこれに従うようにします。(3)余白については極端に余白が少ないと圧迫感を感じさせてしまいますから、紙面の3割程度を余白にするよう注意するとよいです。こうした視線のセオリーに則って、あらかじめページ構成を決定していきましょう。

<図>の「悪い状態」の例にあるようにオブジェクト(図やグラフ)のボリュームにばらつきのある構成や、上段・下段のバランスが極端に悪い構成、話す順番とオブジェクトの配置がちぐはぐな構成などを見かけます。しかし、これだと見た人は無意識にわかりづらさを感じ、資料説明への集中度が低下してしまいます。

特に、悪い資料によくあるのは、オブジェクトのボリュームのばらつきです。3つのグラフや表があったとして、そのうち1つだけが大きい、もしくはそこだけ詳細なデータになっていることがあります。でも、情報の「レベル感」をきちんと揃えなければ、読み手におかしな誤解を与えかねません。やはりボリューム感を同じにして統一感を出すべきです。