今年2月、フランスで食品廃棄禁止法が成立した。これは2013年6月に策定された同国の「食品廃棄物削減に関する国家戦略」の法的な枠組みを定めるもの。同法では、大手食品流通業に対する食品廃棄の禁止と慈善組織への寄付が義務付けられ、これが注目されている。

廃棄食品への関心を高める目的で、廃棄予定野菜を使ったカレーを振る舞うイベント(フランス/時事通信フォト=写真)。

EUでは2000年以降、サステナブル(持続的)な社会づくりのための施策が次々と打ち出され、加盟各国が戦略策定や取り組みを進めてきた。こうした潮流にそって、フランスも国内の法整備や取り組みの拡大を行っており、食品廃棄禁止法はその1つにあたる。流通経済研究所主任研究員の重冨貴子氏は「これまでは、個々の企業や業界が食べられるものを捨てていることに罪悪感や問題を感じつつも、商慣習や消費者からの否定的な意見を気にして、取り組みが難しい部分もあった。食品廃棄禁止法は、社会倫理として『人が食べるためにつくられた食品は、極力人のために活用する』ことを推し進める助けになるだろう」と話す。

実は、日本でも食品寄付を取り入れている企業はあり、たとえば西友はNPO法人と協力して「フードバンク活動」という食品寄付を行っている。食品の大量廃棄問題は先進国共通の問題であり、日本においても今後、企業の食品寄付を促進する法整備が進む可能性はあるだろう。