「悪い仲間」から抜けるだけの、3つの習慣

【少しずつ「自己規律」を取り戻す】

結局、私たちは周りの人に影響される動物です。人間だれしも、集団から嫌われたくない、仲間と見なされたい、と思うもの。だから、集団とのつながりを大切にします。

問題は、どの集団とつながるのかということです。

AさんとBさんの例を見てわかるように、悪循環にしろ好循環にしろ、そのサイクルに入ると、そこから簡単に抜けられません。Aさんのように、自分ひとりではタバコやお酒は辞められないし、周りに気の合う仲間がいれば、自然とその辞められないサイクルに陥り、「悪い関係」はどんどん強化されてしまいがちです。

では、どうすればいいか?

それは自己規律を少しずつ、取り戻すことです。悪い誘いは目先の快感を優先し、長期的な悪い結果を無視する傾向があります。これは、極めてやっかいで大きな問題です。

冒頭の覚せい剤や賭博はその最たる例ですが、タバコも大量の飲酒も長期的には健康という資産を壊すリスクがあるという点で、足を洗ったほうがいい類のものといえるでしょう。

【自己規律を取り戻す3つの習慣】

私は、経営者やビジネスパーソンに対するコンサルタントをする場合、自己規律を高めるには次の 3つの習慣を定着させることをおすすめしています。

1.片づけ
2.早起き
3.運動

たったこの3つの実践によってどれだけ多くの人が、自己規律を取り戻したことでしょうか。「悪い誘い」に乗って、その仲間に属することの居心地の良さは、いわば時間とお金の浪費によって得ているもの。しかし、そこから、3つのアクションによって脱出のきっかけをつかむと、それまでには考えられないような好循環が生まれるのです。

3つのアクションを実践するのはハードルが高いと思う人もいるでしょう。例えば、前出のAさんがこの3つを全てできるとは想像できません。だからこそ重要なのは、少しずつ変わることです。

習慣は同時に手をつけてはいけません。まず1つのアクションに絞って、さらにベビーステップ(小さな一歩)で毎日始めていくことがコツです。

その具体的な方法を次ページで紹介しましょう。