初任給の高い会社も多いIT業界

この業種の特徴は、大企業だけでなく、中堅・中小企業の給与水準が高いということです。たいていの業界では、大企業出身者が中小企業に転職することはできても、その逆は難しいのが実態です。ところが、SEなどIT技術者については、特定スキルをもっていれば、小から中、中から大へと、企業規模に逆行した転職も可能なのです。特に、IT技術者不足が深刻化している昨今においては、SEやプログラマーは「最も転職しやすい職種」の1つといえるでしょう。

そのため、中小企業であっても、市場の転職相場に合わせ、賃金競争力を一定以上に保っておく必要があるのです。

私は、IT企業に対しては、「賃金の立ち上がりを早くしておく」ことをお勧めしています。転職市場では、30歳前後が売り時ですので、このあたりまでの若年層の賃金水準を極力高めに設定しておくことが重要、という意味です。

IT業界では、新卒初任給を高めに設定する会社も少なくありません。

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大卒初任給の高い主なIT企業

表では、大卒初任給の高い企業をピックアップしてみました。年俸表示になっているところが多いものの、一般的に大卒初年度は月給で20万円強、年収で300万円前後の会社が多いことを考えると、明らかに高い水準といえるでしょう。

ところが、アメリカのシリコンバレーなどにあるIT企業では、有力大学卒なら初任給1000万円前後も珍しくないといいます。

最近では、日本のプロ野球からメジャーリーガーへ移籍するプレーヤーも増えてきました。そのうち、優秀な理系学生は、日本の会社ではなく、いきなり海外のIT企業へ就職して、高額な初任給を得るケースが出てくるかもしれません。

その場合、最低限の英語力に加え、世界中の優秀な人材と真っ向から競争していくという気概を持たなければなりませんが。