もちろん、この確率は計算で導き出せる。このように「少なくとも2人の誕生日が同じ」という場合は、まず「全員の誕生日がすべて異なる確率」を求め、起こりうるすべての確率である「100%」から引く。そして、そこで出てきた差こそが「少なくとも2人の誕生日が同じ」の確率になる。

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まず、すべて誕生日が異なる確率を求めていく(写真=PIXTA)

わかりやすいように、クラスの人数が4人の場合を想定して、実際に計算したものが図である。ここでは4人のうち、同じ誕生日の人が少なくとも2人いる確率を求めることになるわけだ。考え方としては、2人目から順番に、全員の誕生日がすべて異なる確率を求めて、それを100%から引く。

2人目が1人目と誕生日が異なる確率は「365分の364」。3人目が1人目、2人目と誕生日が異なる確率は「365分の363」。そして、4人目が1人目、2人目、3人目と誕生日が異なる確率は「365分の362」だ。となると4人の誕生日がすべて異なる確率は、各々を掛け合わせて百分率を求めると98.4%。結果、少なくとも2人の誕生日が同じ確率は「100-98.4≒ 1.6%」ということになる。確かに低い確率だ。

しかし、人数を増やして23人集まったときに、少なくとも2人の誕生日が同じ確率を計算すると50.73%となる。30人集まったときも、40人集まったときの計算も同じ方法で求められる。

(構成=田之上 信 写真=PIXTA)
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