2016年3月18日(金)

料亭ってなんだ? 庶民には近寄りがたい、料亭の豆知識

dancyu 2014年5月号

文・瀬川慧 撮影・土居麻紀子 教える人:岡副真吾(「金田中」主人)

黒塗りのハイヤーが列をなし、高い塀に囲まれた料亭は、われわれ庶民には近寄りがたい雰囲気がある。料理屋と花柳界が結集した料亭とはどんなところなのか、ちょっとだけ覗いてみよう。

Q1 料亭ってどんなところ?

▼日本の文化を体感できる場所です。

料亭にあるのは料理と酒、芸者衆の芸やもてなし、設えだ。料亭は“なじみ”を大切にする文化。幾度か通ううちに信頼関係が深まっていく。そうなればしめたもの。「なじみの料亭ほど安心できて、心地よい場所はない」と歴代のお偉方も記している。敷居の高さも、顧客への守秘義務や花柳界文化を守るためと思えば納得がいく。

Q2 料亭の部屋はどんな雰囲気?

▼畳から掛け軸まで、日本の総合芸術が結集しています。

料亭で行なわれているのは、いわばプライベートな純和風のディナーショー。そこには芸者衆の邦舞邦楽を楽しみ、心置きなく料理と酒に酔える空間がある。数寄屋造りの座敷や床の間には、掛け軸、花、美術品などが飾られ、庭の眺めに至るまで、日本文化の粋が結集している。最近では掘り炬燵の部屋も多く、テーブルと椅子で宴席を設える場合もある。

Q3 女将さんは何をする人?

▼宴席の指揮棒を振る、料亭の顔です。

きれいな着物で挨拶をするだけが女将の仕事ではない。すべての宴席に顔を出して事細かに気を配り、芸者衆の出入りやお客の無理難題まで、同時多発で起こるさまざまな事象を差配しながら、満足して帰ってもらえるように指揮棒を振るのが仕事だ。仲居はスムーズな料理の進行役として、また、客の送り迎え役として、それをサポートしている。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る

瀬川 慧