2016年2月28日(日)

子どものウソは、叱る派? 黙認派?

何気ない人生の選択33

PRESIDENT 2015年6月15日号

著者
鈴木 工 すずき・たくみ
ライター

1974年、神奈川県生まれ。芸人関係の記事を中心に執筆。言論誌『kotoba』に「無名の名・芸人伝」を連載中。尾田栄一郎著『ONE PIECE STRONG WORDS』、犬丸一郎著『帝国ホテルの流儀』(共に集英社新書)などの構成も担当。

執筆記事一覧

鈴木 工=文 小倉和徳=撮影
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何より長男は大変だ

自分の子どもは可愛いもの。そんな子どもがウソをついていたら……。

黙認という手法を選ぶと思われるのが、ウォルマート・ストアの創始者、サム・ウォルトンだ。

「サムのポリシーは、『他人の長所しか見ない』。従業員に対して悪いところを指摘せず、いいところだけを探して褒めていました。それがやる気を与えて長所を伸ばした結果、事業が成功を収めたわけです」(著名人の行動習慣をまとめた著書がある理学療法士の濱栄一氏)

どちらも「叱る派」が多数

一方、300人以上の経営者を取材してきたジャーナリスト・國貞文隆氏は「日本の経営者の場合、叱る派のほうが圧倒的に多いはず」と推測する。

「同族企業のジュニアは、ある程度年を取ったら、何らかの形で会社に関わるわけで、将来を問われる存在。そこで親はしつけようとするのが当たり前。ウソを見て見ぬフリしていれば、将来、経営がおかしくなりますから」

ところが、ベンチャー系は教育が難しいという。なぜなら会社の業績が上がろうものなら、経営者は多忙をきわめ、ほとんど子どもの面倒を見れなくなる。「お父さんなんて、いなかった」と述懐する2代目は多い。

「そこで起こりやすい問題があります。ひとつは親の監視から逃れて、趣味や遊びに溺れてしまうケース。カジノ賭博に夢中になって、100億円を超える資金を個人流用した、大王製紙の御曹司・井川意高氏がいい例です。有力企業の息子が悪い友達とつるむようになって、時には違法な遊びに手を出し、それが裏社会との交際へ発展……というパターンは意外にあるのです。

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