2016年2月24日(水)

40代女性が、愛される50代になるには

毎日仕事に役立つ、モテる「女ゴコロの科学」入門

PRESIDENT 2015年3月2日号

著者
浦上 ヤクリン うらかみ・ヤクリン
心理学博士

浦上 ヤクリンドイツ出身。米国へ交換留学、英国でインターンを経験、2002年シェムニッツ工業大学で博士号取得、同大学で准教授。03年来日し、慶應義塾大学および多摩大学で非常勤講師を務める。専攻は心理学・人間工学。

心理学博士 浦上ヤクリン 構成=タカ大丸 撮影=小川 聡
Q40代女性が、愛される50代になるには
(a)実現しなかった夢を追う (b)児童養護施設でボランティア活動

幸福な未来像を新たに再構築する

周りにある様々な広告に目を向けてみましょう。例外なく笑顔の人ばかりだと思いませんか。誰でも、幸せな人の近くにいたいと思い、不満そうな人からは距離をおきたいもの。

様々な国で行われた調査では、20代の人間は活力にあふれて幸福度が高く、40代から50代にかけて底を打ち、再び70代に幸福感が増します。40代で不幸なのは当然で、一番幸福度が低いのは40代の独身女性だということです。広告の話を思い出していただきたいのですが、幸せになる第一歩は普段から笑顔でいられる生活を送ることです。

ではどうすれば笑顔になれるのか。1つ目は過去のこだわりを捨てること。かつて実現しなかった夢を悔やんでも、今、実現することはありません。不幸なときに過去の失敗を振り返ってももっと不幸になるだけです。2つ目は企業のつくるミッション・ステートメントを自分用につくること。若い頃は新しい異性と出会うために様々なパーティに参加したでしょうが、今後は自分主体でやりたいことを見つけ、50歳以降の幸福な姿を思い描くのです。

40代は更年期など否応なく肉体の変化に気付かされ、体力も落ちて疲れやすくなります。大切なのは、疲れる前に休息をとること。疲れてからでは回復がさらに遅れ、燃え尽き症候群の恐れが出てきます。

1年前から私はテニスを始めました。習い事を始めると上達するのがわかり、新しい人間関係もできます。そして新鮮な空気を吸うことや運動もできて、笑顔でいる時間が長くなります。映画を見にいくとか、温泉に行くとか、日常に新しい楽しみをつくるのです。年に1回だけ海外旅行に行くより、小さなイベントをこまめに入れたほうが幸福感につながります。それによって肉体的にも精神的にも癒やされ、満足感の高い生活が得られるのです。

40代女性で子供がどうしても欲しかったのに得られなかった人は苦しいかもしれません。育児以外の幸せを見つけることが大きなカギになります。万が一、それでも子供が好きで育児経験をしたい人は友達の子供のベビーシッターを買ってでる、児童養護施設などでボランティア活動するのもいいかもしれません。

最近ドイツでは自分で事業を始める40代の女性が増えています。それまでの蓄積を活かせば20代、30代でできなかったことができるわけです。過去に思い描いても達成できなかった事柄を後悔せずに現状を受け入れ、自分の歩んできた経験を積極的に活用し、幸せな未来像を新たに再構築することが大切です。

心理学博士 浦上ヤクリン(うらかみ・ヤクリン)
ドイツ出身。米国へ交換留学、英国でインターンを経験、2002年シェムニッツ工業大学で博士号取得、同大学で准教授。03年来日し、慶應義塾大学と多摩大学で非常勤講師を務める。専攻は心理学・人間工学。

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