ファッション

2016年2月17日(水)

ヴァシュロン・コンスタンタン、「アトリエ・キャビノティエ」とは何かドミニク・ベルナス氏、高級時計ビジネスを語る

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取材・文/デュウ 撮影/高橋一輝(人物) 写真協力/ヴァシュロン・コンスタンタン
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高級時計にもオートクチュールがある

毎年1月下旬にスイス・ジュネーブで開かれる高級時計の新作展示会SIHH(Salon International de la Haute Horlogerie、通称ジュネーブサロン)が今年も盛況のうちに幕を閉じた。新機軸のメカニズムがあれば、異業種とのコラボレーションがあり、さらにはレディース市場の覇権争いが一段と活発になるなど、総じてトピックの多い展示会だった。ここ数年、高級時計ブランドの多くは、自社のオリジンやDNAに基づいた実直真摯な歩みを見せていたが、今年の新作から受ける印象はといえば、高級時計の世界に新しいフェーズが訪れた、ということだ。

高級時計の開発がどこから来てどこへ向かっているのか、ブランド各社はどんな青写真を描いているのか。その詳細は「プレジデント」6月27日発売号の時計特集をご覧いただくとして、ここでは時計づくりのプロセスやビジネス戦略的な面において高級ブランドの未来を示唆するようで興味深い取り組みに注目したい。それがヴァシュロン・コンスタンタンの「アトリエ・キャビノティエ」である。

昨秋お披露目された「リファレンス 57260」。57の機構を搭載した1点ものの懐中時計。詳細は3ページを参照。

このアトリエ・キャビノティエは顧客のオーダーに応じて1点ものの時計を製造するサービスで、ちょうど10年前の2006年に発足。昨秋には時計史上最多となる57の機能を備えた懐中時計のユニークピースを披露し、時計関係者の耳目を集めた。長い歴史をうたい時計技術を自負するブランドは数あれども、社内に専門部署を設けてスペシャルオーダーの時計製造体制を整えているブランドは極めてまれだ。ヴァシュロン・コンスタンタンはなぜスペシャルオーダーの時計をつくるのか、1点ものに要する手間暇に見合うビジネス的なメリットはあるのか。アトリエ・キャビノティエの立ち上げから現在に至るまで同サービスの責任者を務めるドミニク・ベルナス氏に話を伺った。

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