裕福な家庭が再生産されている
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医師についても、今回の調査では「医大・医大」カップルというのは、あまりいませんが、今、20代、30代の女医さんが増えています。医師国家試験の合格者の3人に1人が女性。今後は医師同士の結婚が増えていくと思います。

家柄の点では、「あなたの育った家庭は裕福でしたか?」という設問に、夫婦ともに「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた人は半数以上。

裕福な両親が教育投資をして、親と同じような学歴をつけて、それに見合った配偶者と結婚していくという階層化が、日本にはかなり前からあったことが見てとれます。私には予測どおりの結果でしたが、この話をすると女子学生がシュンとしてしまいます(笑)。

資産は不動産の形で持ち、人手が少なくても運営できる不動産管理会社を家族で運営しているお金持ちもいます。なぜかというと、相続税が大きいからです。富裕層夫婦は、意外に貯蓄はしていません。貯蓄があったとしても、それはおつきあいで入っている生命保険程度。貯まったら土地を買う、いわば不動産投資のための資金なので貯蓄とは呼ばないそうです。

ある方のご両親はすごいお金持ちで、相続税だけで5000万円を10年間払ったと言っていました。お金持ちは税金のやりくりだけで大変なんです。常に支出を削って、ストックをつくり、税金を払うことに備えている。

「カネ持ちの妻」が持つ武器(2)

ビートたけしが、お笑いブームでたくさん稼いだときに「税金を払わなあかん」ということを知らず、お金が入ってきたら全部使ってしまったと話していました。後で7000万も払わなくてはいけないことがわかり、銀行に行って「貸してください」と言ったそうです。いきなりリッチになると初めて高額納税の世界に直面して苦しい思いをするんですね。

代々リッチの家系だと、税金のことが必ず頭にあるので、自然に税金に備えることを学んでいるんです。専業主婦になるお嬢様でも、家柄がよければお金に関する知識はしっかり持っている。

(白河桃子=構成)