2016年2月7日(日)

「がん治療」通院中の働き方と必要経費

PRESIDENT 2013年6月17日号

大塚常好=構成
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【1】手術・入院となったとき。会社への連絡は

管理職の立場にあり、入院・治療中でもどうしても携帯電話やメールでのやりとりが不可欠だという人の場合、どうしたらいいのだろう。

「医師から事前に説明を聞き、◯日から◯日までは抗がん剤治療中で電話やメールに応答することができない、といった情報をあらかじめ会社に報告しておくといいでしょうね」と語るのは、就労世代のがん患者における就労・雇用の実態の調査・支援などを行うCSRプロジェクト代表で、自身も乳がん治療をした桜井なおみ氏。

人によっては休職して治療に専念。仕事のことは一度忘れて、気持ちをリラックスさせる手もあるだろう。

しかし、治療でしばらく時間が空いてしまう場合、完全に会社のことを忘れてしまうのは復職時のハンディとなる。そのため、休職時にも会社と一定のコンタクトをとることが重要だ。

「休職時にも毎月、給与明細書などの書類が会社から送られてきます。必要な税金や社会保険料を支払ったり、ハンコを押して返信したり、会社とのやりとりが生じます。このとき大事なのが、何でもいいので一言添えること。感謝の意を述べたり、『最近、薬の副作用とのつき合い方もわかってきたところです』『復職に向けて必死にリハビリ中です』などと近況を報告したり。ちょっとしたコミュニケーションによって自分と会社との接点ができて、復職後に働きやすい環境を自ら整えることができます。私たちはこれをドント・フォーゲット・ミー・レポート(私を忘れないで)と呼んでいます」(同)

休職時に自分が関わっていた仕事のことを考える余裕が生まれたら、同僚などから、プロジェクトの進捗状況などをCCメールで送ってもらってもいい。同僚にも気持ちが伝わるし、よりスムーズな復職が実現するだろう。ただ、全部のメールをチェックするのは心身ともに疲労するので、返信が必要なメールには「要返信」と書いてほしいなどの希望を伝えて、調整するのがポイントだ。

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