「とはいえ東大、京大には簡単に入れません。それが同族企業の場合、将来的には自分の会社に入ることは決まっているから、無理して国立に行く必要はない。だから、早い段階で慶応に入れたがります。慶応に行くと似た境遇の御曹司がいるので、ビジネスにもつながるわけです。関東だったら慶応の経済学部、関西なら同志社大学が人気です」(國貞氏)

なおサラリーマン経営者の場合、父が東大卒なら子どもは都心の私立に進学するように、親よりいい学歴の子どもは少ないという。

「サラリーマン経営者で社長になるのは、相当無理して頑張ってきた人です。それに対して、子どもは甘い。同族企業だと周りがすでに存在を知ってるから『俺の親父は社長だ』と言わなくてもいいけど、サラリーマン社長の子どもは、やけに誇示したがる。結果、勘違いして仕事をなめて、大成しないケースが目立ちます」(國貞氏)

この選択肢を、著名人の行動習慣をまとめた著書がある理学療法士の濱栄一氏は別の角度からとらえる。

「偉人や成功者の本を何百冊も読んで共通点を探ると、自分が本当に好きだと思うことを仕事にして、ただひたすらそれだけをやっていた人が非常に多いのです。その結果一番になって、地位を築いた。そう考えると、将来の夢を重視してもよいのでしょう」

まさに「好きこそものの上手なれ」。子どもが勉強を好きになってくれれば言うことはないのだが……。

調査概要●年収1000万円以上で「自分は幸運だ」と思っている人(幸運者)と、年収300万円以下で「自分は不運だ」と思っている人(不運者)、各100人にアンケート調査を実施した。

(写真=時事通信フォト)
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