商談やプレゼン、社交など、ビジネスの場で人を不快にさせていないだろうか──。悩む若手、中堅、ベテラン社員の3人の読者がカリスマ指導家のマナー教室に入塾した。

読者がマナー教室に入門!「プレゼン編」

[体験者]藤井さん 入社10年目 中堅社員
保険会社で営業を担当する。信用が第一の仕事だけに、ビジネスマナーには常に気を付けている。

保険会社の営業という信用が第一の仕事だけに、ビジネスマナーに関しては自信があるという藤井さん(仮名)。意気揚々とレッスンに挑んだものの……。

スクリーンの前に立ち、挨拶をしたところで早くも「姿勢が悪いですね」と先生から指摘が。

「お辞儀をした瞬間にあごが出て、背中が丸まっています。残念ながら、あまり美しい姿勢ではありません。美しいお辞儀は高位者に対する男性の“敬礼”にあたりますから、この“お辞儀”で心を掴めば、プレゼンの導入はほぼ成功といってもよいだけに、正しいお辞儀の仕方をマスターするべきですね」

そんな先生からのアドバイスに、「気分は“サムライ”ですね!プレゼンは真剣勝負の大一番。それに対する誠意を表す重要なアクションと思えば、いっそう身が引き締まります」と、イメージをふくらます藤井さん。

また、「大勢の方を前にするプレゼンでは、ガチガチに緊張して、いつもの自分らしさが出ない」と相談する藤井さんに、「まず、胸を開いて立つよう意識して」とアドバイスが。

「緊張すると体がこわばって背中が丸くなり、声も小さくなってしまいます。一度、深呼吸をしながら胸を開くようにしてみてください。自然と背筋がのび、周りからは体がひと回り大きく見え、自信がみなぎっているように感じられるはずです。おへその少し下にある『丹田』に重心を置いて立つと、長時間のプレゼンでも姿勢を保ちやすくなりますよ」

今回、藤井さんにとって一番の難関だったのが、手を使ったボディランゲージだ。

「大きなリアクションを交えながらのスピーチをいざ、自分がやるとなると、なかなか恥ずかしくて……」と正直に打ち明けるも、「海外ではエグゼクティブ戦略のひとつとして、手でリアクションをとるボディランゲージをみなさん積極的に習得しているんですよ。ボディランゲージは重要なコミュニケーションのひとつです。恥ずかしいなんて言っていたら、自分の思いは伝わりませんよ」と、先生に叱咤激励された藤井さん。

「今回の体験で、何気ないお辞儀の仕方や身ぶり手ぶりで、見ている人の印象が変わるということを実感しました。プレゼンでは、自分の伝えたいことを言葉以外の部分でも相手にきちんと伝えることが大事なんですね。勉強になりました!」