2016年1月15日(金)

とろとろの流れ出す黄身が迫力満点! アメリカ「エッグ ベネディクト」

dancyu 2014年4月号

文・加藤ジャンプ 撮影・福尾美雪 教える人:小枝絵麻
「世界のたまご料理を食べに行きませんか?」。編集部からの1本の電話にときめいた。食っちゃ寝系ライター・加藤ジャンプは、何があろうと、巨人や大鵬がなくとも、卵焼きだけは確保したいタイプだ。その甘い誘いを聞いただけで、心は世界で一番優しい色、すなわち卵色に染まった。向かうは順にアメリカ、韓国、フランス、タイ、英国の5カ国。嗚呼もう我慢できない。卵が先か鶏が先かなんて謎も、もうどうでもいい!
さあスーツケース片手に「世界のふわとろ卵」の旅へ、出発!

超難関のポーチドエッグを空き缶でつくる

最初に訪れたのはアメリカのたまご料理、エッグ ベネディクトである。ベネディクトって誰? と思い調べたが、諸説紛々で定説はないらしい。どこのベネディクト氏が背後にいるかはさておき、あの甘酸っぱいオランデーズソースにまみれたポーチドエッグの迫力にやられない卵好きはいまい。佇まいも味わいもアメリカンな逸品である。

ポーチドエッグのとろっとろの黄身に、甘酸っぱさの中に胡椒&カイエンヌペッパーがピリッと効いたオランデーズソースがからむ。パンチ力抜群。

しかし問題はポーチドエッグである。湯の中に投入した卵をフォークで回転させるうちに黄身を突き“かき玉汁”へのメニュー変更を何度余儀なくされたことか。すると、「この空き缶を使えばOKですよ」と小枝絵麻さんが、驚愕の発言をした。実際に見て二度驚く。湯の中に入れた缶に生卵をそっと投入すると、ポーチドエッグがほぼ自然に出来上がっていくのである。ポーチドエッグ革命である。

そうして完成したエッグ ベネディクト。立ち上るオランデーズソースの香りに、矢も盾もたまらず、ポーチドエッグにナイフを入れると……とろとろの黄身のナイアガラが流れ出すのである。サクサクのマフィン、そしてカリフォルニア仕込みのハニーベイクドハム(蜂蜜がアクセントのハム。アメリカナイズされたチャーシュー的な、食べ出したら止まらないハム)にとろとろの黄身がからむと絶句。食卓でアメリカンドリームが叶ってしまった。困った。次はどんな夢を見ればいいというのだろうか。

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加藤 ジャンプ