2016年1月10日(日)

介護保険制度の見直し。親が元気なら無関心でいい?

PRESIDENT 2015年11月2日号

著者
深野 康彦 ふかの・やすひこ
ファイナンシャル・プランナー

深野 康彦クレジット会社、独立系FP会社を経て、ファイナンシャルリサーチ代表。著書に『ジュニアNISA入門』などがある。

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ファイナンシャル・プランナー 深野康彦 構成=高橋晴美
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厚生労働省は介護保険の一部サービスについて利用者負担を見直す検討に入る。見直されるのは、「ケアプランの作成費」である。

要介護や要支援の認定を受けた人は家事支援やデイサービスといった介護保険のサービスを利用できる。利用に際しては、どのサービスを、どのような頻度で利用するかなどを検討し、ケアプランを作成、自治体に届ける必要がある。プラン作成はケアマネージャーに依頼するのが普通であり、その費用として利用者1人当たり平均月1万3800円程度かかっているという。

この費用について、現行の制度では利用者の負担はなく、全額を介護保険が賄っているが、利用者に費用の1割(人によっては2割)負担を求めることを検討するという。

1割を利用者の自己負担にすれば、介護保険の費用を約400億円抑制できるという試算もある。25年度には介護費用が20兆円近くに膨らむ見込みで、費用を抑制するための制度改定は急務である。今度もさまざまな検討が行われそうだが、すでに昨年、制度が大きく変更されたことはご存じだろうか。

最も大きい変更点は利用者負担の割合である。これまで介護保険のサービスを利用した場合の利用者負担は原則的に費用の1割だった。しかし昨年8月からは、合計所得金額が160万円以上(単身で年金収入のみの場合は年金が280万円以上、夫婦の場合は359万円以上)の人は、自己負担が2割に増えている。

たとえば1カ月に15万円分のサービスを利用している人の場合、1割負担では1万5000円で済んだが、2割負担では3万円となり、大きな負担増といえる。

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