2015年12月11日(金)

はっきり言って、ワインは第一印象で決めていい!

dancyu 2013年12月号

文・島影真奈美 教える人:岩倉久恵
すべての食べ物、飲み物には、それが生まれた国の特徴が表れる。とりわけワインはその傾向が強いという噂だが……。さまざまなスタイルのワインバルを取り仕切る岩倉久恵さんに、国ごとのワインの特徴を聞いた。

 

ちょっと乱暴に言い切ってしまいますが、その国のワインの味わいは、その国や人の印象にとても似ています。

気候が、原料のぶどうや造り手の気質に与える影響、食べ物との相性もあるでしょう。住む人が気づかなくても、やはりその国の気風を感じさせる仕上がりになるのです。

たとえば、気候とぶどうの味の関係を考えても、暑いほうがぶどうが熟しやすく、結果、甘くなりますが、その分、酸味が少なく、ワインとしての骨格が丸みを帯びてくる。仕上がりも南国の果物のようにトロピカルな味わいで、長期熟成というより、早飲みワインになりやすいのです。

寒いところはその逆で、酸が感じられ、骨格の強い仕上がりになりやすいのですが、一方で甘味やアルコール感が弱くなることもあります。

ワインは第一印象が大事ラベルで選ぶのも正解!

面白いことに、ぶどうは同じ品種でも生産地が変わると味が変わります。

たとえば、日本産のマスカット・ベーリーAでも、山梨だとふわっとしたふくよかな味になり、山形だとキレのある酸が感じられる味になります。

また、ぶどうだけでなく、ボトルに貼られたエチケット(ラベル)の雰囲気と味は不思議なほど一致します。ボルドーの高級ワインにあるような、文字だけがビシッと書かれたものは、ボルドー産でなくてもやっぱり王道の味わい。流行りのポップアートのようなデザインのラベルなら、どこか特徴のある楽しい味であることが多いのです。

はっきり言って、ワインは第一印象で決めていいんです。思い描いた国のイメージと、ラベルで選べば、それに近い味にけっこう当たる。底抜けに陽気な味がよければスペインで、シンプルで素直な味が欲しければチリ。

そう考えるだけで、ぐっとワインが身近になってきませんか?

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島影 真奈美

1973年生まれ。東北大学大学院経済学研究科博士後期課程満期退学。編集プロダクション「馬場企画」を共同経営。マネー系の話題を中心に週刊誌などで活躍中。