富裕層は「リゾート会員権」を3分の1の価格で買う

前回(「なぜ、富裕層はリゾートへ仕事しに行くのか?」 http://president.jp/articles/-/16719)に引き続き、私にお便りをくれた46歳会社役員の独身女性のお話。

彼女は、事業(共同経営)収入のほかに不動産収入もあって、年収3000万円強。リゾートホテルの会員権を個人で購入し、月に1度は温泉へ行っているそうですが、温泉旅行以外は無駄遣いせず、毎月かなり貯金しているそうです。

富裕層が持つ「4つの財布」(事業収入、不動産収入、配当収入、給与収入)を体現しつつある事例といえます。今回は、多くの富裕層が保有し、彼女も持っているというリゾートホテル会員権や別荘の世界をほんの少しご紹介しましょう。そして、文末には、同じリゾート物件とはいえ、ひと癖もふた癖もあるリゾートマンションに関する情報をお耳に入れましょう。

 さて、本題に入りましょう。

一般の方にはあまりなじみがないかもしれませんが、リゾートホテルの会員権は「一物二価」です。

※写真は本文と関係ありません

中古流通市場で購入する会員権は、新規の会員権価格の3分の1以下で買えることがあります。3800万円のものでしたら、だいだい900万円。

僕が保有している会員権は、ある仕事の取引相手に担保として提出してもらったものを東京・目黒にある東京地方裁判所の民事執行センターで自己競落の手続きを経て入手しました。当日、入札に参加したのは僕だけだったので、取得価格は100万円を切っていました。

国税庁の公売でも安く入手できることがあります。そうすれば長年、自分がリゾートホテルの会員権を使った後で、中古市場において以前取得した価格と同額かそれを上回る金額で売却できる可能性もあります。

そう聞くと、ぜひ自分も……とお金儲けを画策する人がいるかもしれませんが、投資には向きません。

あくまでも利用を前提として取得する必要があります。リゾート会員権は不要不急のものですので、景気が悪化すれば真っ先に相場が下落します。逆に言えば、そういうときを狙えば、お得に取得できます。

46歳の女性役員が、可処分所得のかなりの部分を貯蓄にまわして、「運用だけで生きていく世界」(=富裕層)に近づこうとしているのは正しいアプローチだと思います。

ご自身の事業収入や、所有している不動産の収入が、今後もうちょっと増えてきたら、同業のお友達などと旅行を存分に楽しんだらいかがでしょうか。現地で仕事の話をすれば、飲食代、ガソリン代、高速代、宿泊代などは経費で落ちるようになる可能性が大。仕事の種類によっては、エステ代も経費で落ちるかもしれません。そうした段階までくれば、働かなくてもお金は減りませんので、消費に関しては自由度がかなり高まります。